京都大学発のスタートアップ6選

京都大学発のスタートアップ6選

京都大学発スタートアップの挑戦

近年、大学発のスタートアップが大きな注目を集めている。世界の課題を解決する高度な科学技術や先端研究を活かし、多くの大学が次々と起業支援に乗り出している。その中の一つである京都大学は、独自の研究文化と高い技術力を背景に、革新的なスタートアップを次々と輩出している。

2023年10月時点での大学発ベンチャー数は4288社と、2022年度に確認された3782社から506社増加し、企業数及び増加数ともに過去最高を記録している。

京都大学発のスタートアップは、AI、バイオテクノロジー、医療、環境エネルギーといったディープテック分野に強みを持ち、グローバル市場でも存在感を高めてる。特に、ノーベル賞受賞者を生んだ研究成果をベースにした企業は、社会課題の解決に大きく貢献するものとして期待されている。

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スタートアップ6選

株式会社京都テキストラボ

企業HP:https://kyoto-textlab.com/

心理学、情報科学の融合から生まれた京都大学発のベンチャー企業。テキスト深層学習に金融工学や心理学を融合させながら、最先端の未来予測技術などを開発する。金融変動を予測するモデル「DLPredict」では、日経VI、日経先物、TOPIXなどが「上がる」「下がる」「変動なし」のいずれであるかを予測し、トレーディングに活用できる。また、2023年1月11日リリースした「Text_Assist」では、文章を読んだ人が抱く心理・感情を予測し、文章への反応を予測しながら推敲することをサポートする。

2022年4月には、京都大学イノベーションキャピタルを引受先とした資金調達を行った。

株式会社OPTMASS

企業HP:https://optmass.jp/

京都大学発ベンチャーとして、従来の太陽電池などで利用されていなかった赤外光(熱線)を電力に変換する透明太陽電池を開発する。赤外光は太陽光の約半分を占めているにもかかわらず、エネルギー資源として十分に利用されていない。そこで同社は、可視光をほとんど透過し、赤外光を強く吸収する能力を持つ、ナノ粒子をガラスにコーティングした太陽電池の開発を進めている。日本全国に存在する約16億平方メートルの窓ガラスを太陽電池に置き換えるとすると、年間2200万トン相当のCO2が削減可能になる。

2024年5月には、日本政策金融公庫、京都信用金庫、京都中央信用金庫、京都信用保証協会の協調融資により、総額6000万円の資金調達を実施した。

株式会社TSK

企業HP:https://tsk.kyoto/

鉄触媒合成技術を用いた有機電子材料(OLED)の研究・開発を行う京都大学発のベンチャー企業。独自技術である鉄触媒を活用した有機化学反応を用いた、特徴的な機能性素材を製品として提供する。鉄触媒反応により創出される素材は、有機EL材料や医農薬、半導体材料など様々な領域での応用展開が可能。

2023年9月には、シリーズAラウンドにて京都大学イノベーションキャピタル、池田泉州キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、南都キャピタルパートナーズ、京銀リース・キャピタルを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。

株式会社BTB創薬研究センター

企業HP:https://btb-newdrug.co.jp/index.html

同社は、京都大学の萩原正敏教授の創薬プログラムをもとに設立された。First-in-Class の非オピオイド鎮痛薬 ENDOPINの研究と開発を進める。また、希少疾患やがん免疫療法を適応とした低分子化合物の開発も行っている。

2024年6月には、SMBCベンチャーキャピタルを引受先とした新株予約権付社債による資金調達を実施した。

タイムプレ株式会社

企業HP:https://timepre.com/ja/

デジタルiPS技術を開発する京都大学発のベンチャー企業。iPS細胞研究を基に、難治性神経疾患の治療に役立つ診断用医薬品や医療機器の研究・開発を行っている。患者iPS細胞とAI診断プログラムを組み合わせることで、疾患の予測や予防を可能にし、より早い段階での診断や治療を提供する。

2024年12月には、インキュベイトファンドを引受先としたJ-KISS型新株予約権による6000万円の資金調達を実施した。

ホロバイオ株式会社

企業HP:https://www.holo-bio.com/

機能性腸内細菌を養殖魚の稚魚に投与し強く大きく育てる「新規生物育種技術」を開発する京都大学発スタートアップ。ブリ・マグロ・マダイ・サケ・ニジマスなど、多様な魚類から2000種以上の機能性腸内細菌株を単離し、独自の機能性腸内細菌ライブラリーを樹立。これらの機能性腸内細菌株を投与することで、養殖魚の腸内細菌叢を改変する。

2023年4月には、京都大学イノベーションキャピタル、中信ベンチャーキャピタルなどを引受先とした総額5000万円の資金調達を実施した。

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※経済産業省 「令和5年度産業技術調査事業 大学発ベンチャーの実態等に関する調査


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