代替プラスチック素材を開発するスタートアップ5選

代替プラスチック素材を開発するスタートアップ5選

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KEPPLE編集部


Index

  • 関心高まるプラスチックのリサイクル
  • スタートアップ5選
    • 株式会社ネクアス
    • 株式会社アミカテラ
    • Bioworks株式会社
    • 株式会社TBM
    • 株式会社カミーノ
  • おわりに

関心高まるプラスチックのリサイクル

近年世界でプラスチックの規制が進み、プラスチックの代替素材が注目されている。2017年に中国で廃プラスチックを含む廃棄物の輸入規制、2019年には改正版バーゼル条約による輸出入対象となる廃棄物品目の見直しなど、排出国による廃プラスチック対応が必要となった。環境省によると、1950年以降に世界で生産されたプラスチックは83億トンを超えた。

一方、プラスチックのリサイクル率は9%に過ぎず、79%は埋立または海へ投棄されている。現状のペースでは、2050年までに120億トン以上のプラスチックが埋立・自然投棄される。プラスチックには、使用済み製品を、もう一度同じ製品として再生させる水平リサイクルができる特徴がある。プラスチックからプラスチックを作り出す循環によるリサイクルの促進に注目が集まっている。

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スタートアップ5選

今回は未上場のスタートアップ5社を紹介する。

株式会社ネクアス

生分解性プラスチック「NEQAS OCEAN」やバイオマスプラスチック「NEQAS BIO」の製造、関連商品の開発・販売をする。 NEQAS OCEANには酢酸セルロースを使用しており、海洋分解性や土壌分解性があり、透明性が高い。NEQAS BIOには捨てられるはずの卵殻が70%配合されている。国内卵殻排出量は年間約26万トンに上るため、安定した調達が可能だ。これらの素材は、ポリ袋や緩衝材、シール、3Dプリンターなどあらゆる製品に活用されている。また、自社製品としてプランターやペット用骨壺、トレイなどを製造・販売している。

※生分解性:物質が微生物などの生物の作用により分解する性質のこと

2023年2月には、新たに同プラスチックを使用した抗菌作用のあるストローの製造に成功。同年3月には、富山県富山市のホテル「リバーリトリート雅樂倶」にて、客室内に設置するアメニティの素材にNEQAS OCEANが使用されることになった。

株式会社ネクアス

  • 設立:

    2021年

  • 企業HP:

    https://neqas.co.jp/

株式会社アミカテラ

植物性かつ生分解性のプラスチック製品「modo-cell®」を製造・販売をする。 放置竹林の竹や食品・飲料工場から排出される植物系残渣など、従来使われてこなかった資源を無駄なく活用しており、自然環境下でも微生物によって分解されることが特徴だ。再生可能素材で生成されているため、カーボンニュートラルかつ燃焼時に有害物質を生じない。独自開発した機械によりセルロースを含む原料を粉砕し、完全非プラスチック製品「プラントファイバーセラミック」として生まれ変わらせ、ストローや食器などを製造している。

2022年8月に日揮みらい投資事業有限責任組合(JGC MIRAI Innovation Fund)、同年9月にはKDDI Green Partners Fundを引受先とする資金調達を実施した。同年11月からは、KDDI直営店「au Style UENO」併設のカフェ「BLUE LEAF CAFÉ」に、modo-cell®製のストローを試験導入した。その後全店舗への導入や、KDDIのショップやオフィスで使用しているプラスチック製品をmodo-cell ®に交換することを検討している。今後はmodo-cell®量産体制を構築していく予定だ。

株式会社アミカテラ

Bioworks株式会社

植物由来素材を使用した高性能バイオプラスチック「Plax」を開発・製造・販売する。Plaxは、サトウキビなどの植物を原料とするバイオプラスチック、ポリ乳酸(PLA)に、独自開発した植物由来の添加剤を加えたカーボンニュートラルな素材だ。これまでPLA樹脂を使用したバイオプラスチックは成形性や耐熱性などで課題があったが、Plaxは従来のプラスチックと同等の機能を持つ。100%植物由来のプラスチックにもかかわらず、コストや耐久性、柔軟性や強度において非常に高い性能を持つ。同素材のほか、タオルやルームウェアなどのブランド「bio」や環境に配慮した素材で作られた製品を扱うセレクトショップ「NEXT ESSENTIAL STORE」を運営する。

2022年1月にはゴールドウインと資本業務提携を締結した。「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」をはじめとするゴールドウイングループが展開する各ブランドにて、2023年からPlaX Fiberを使用した製品を販売する予定だ。2022年8月には、イベントにてサッポロ生ビール黒ラベルのカップ素材として採用された。

Bioworks株式会社

株式会社TBM

紙やプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発し、製品の製造や販売をする。 LIMEXは、石灰石(炭酸カルシウム)を 50%以上含み、水や木、石油由来原料の使用量を抑えられている。紙・プラスチックの代替製品として、レジ袋や容器、ハンガー、文房具など多様な製品に導入されている。その他、再生材料を50%以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」の販売・製品開発や、従業員参加型の資源循環コーディネートサービス「MaaR for business(マール・フォー・ビジネス)」などを展開する。

2014年にLIMEXの国内特許を取得し、基本特許は世界40カ国以上で40カ国で登録済みだ。その他にも100件以上の特許出願を実施している。2021年7月には、SK Japan Investmentと135億円の資本提携を実施。2022年11月時点でのLIMEXの導入数は、企業や自治体を含め1万社を突破した。

株式会社TBM

株式会社カミーノ

植物由来成分を96%以上使用した「PAPLUS」を開発する。 PAPLUSは、石油由来プラスチックに代わる新しい熱可塑性樹脂で、ポリ乳酸(PLA)に同じ植物由来で生分解性を持つ紙を複合して作られる。PLAは植物由来生分解性プラスチックのなかでも最も実用化が進んでおり、サトウキビなどの植物を原料とするバイオプラスチックだ。PLAの弱点である耐熱性や耐久性、成形の難しさなどを解決した。 製造過程で発生する紙の裁断屑や良質の古紙などを原料に加え、紙資源の循環を目指す。同素材を使用し、食器やメイク用品、容器、ハンガーなどあらゆる製品を製造する。また、毎年世界中から広島市平和記念公園に贈られる1000万羽、10トンの千羽鶴を、T シャツや再生紙製品などにリサイクルし、販売する事業にも取り組む。

2022年9月には、京都女子大学のカフェテリアで使用するリユースカップとして導入された。今後は自社ブランド製品のラインナップ増強と海外販売を開始し、2027年にIPOまたはバイアウトし、売上高は約11億円を想定している。

株式会社カミーノ

おわりに

今回紹介した企業は、環境に配慮した素材を普及し、リサイクルを加速させている。今後も、代替プラスチック関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。

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参考:
環境省「令和元年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書


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