宇宙関連ビジネスを展開するスタートアップ6選

宇宙関連ビジネスを展開するスタートアップ6選

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KEPPLE編集部

目次

  1. はじめに
  2. スタートアップ6選
    • 株式会社ダイモン
    • 株式会社SPACE WALKER
    • 株式会社天地人
    • 株式会社アストロスケールホールディングス
    • 株式会社デジタルブラスト
    • 将来宇宙輸送システム株式会社
  3. おわりに

はじめに

ロケットや人工衛星の打ち上げを軸とする宇宙産業は、ここ数年世界的に活気づいている。通信衛星、人工衛星、宇宙船、ロケット打ち上げサービス、宇宙観光など、さまざまな分野で成長しており、民間企業や政府機関の参入が見られ、スタートアップへの投資も活発化している。

日本も参加する国際協力プロジェクト、米航空宇宙局(NASA)主導のアルテミス計画では、月面探査や基地建設などに向けた企業への期待も高まっている。

経済産業省によると、2022年時点での国内の宇宙産業の市場規模は約1.2兆円。政府は、2030年代には倍の2.4兆円を目標としている。また、世界の宇宙ビジネス全体の市場規模は、2017年の37兆円から2040年までに100兆円規模になると予測され、今後も期待がされている。

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スタートアップ6選

この領域の上場企業としては株式会社ispaceが挙げられるが、今回は未上場のスタートアップ6社を紹介する。

株式会社ダイモン

二輪走行の小型月面探査車「YAOKI」を開発する。月面探査車YAOKIの開発に取り組む月面探査事業を主力事業として、地上ロボット事業、教育エンタメ事業も手がける。YAOKIは、小型軽量化に取り組み、わずか498グラムという従来の10分の1の重量を実現。

NASAの月輸送プログラムにおいて、すでに2023年秋以降と2024年以降の2回、YAOKIの輸送契約を締結している。2025年以降の月面ミッションに向けたさらなる技術開発に取り組み、3回目以降の月面輸送契約についても現在交渉を行っている。

2023年7月には、ケップルDX1号投資事業有限責任組合を引受先とするエクイティファイナンス、および複数の金融機関からの融資により、総額1.4億円の資金調達を実施した。

企業HP:https://dymon.co.jp/

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株式会社SPACE WALKER

「すべての人が宇宙に行ける未来」を目指して、2027年の打ち上げを目標にLNGロケットエンジンを搭載する弾道飛行用の再使用型有翼宇宙船の開発を進めている。試験機の打ち上げを予定するほか、有人機の前段階として無人機の開発も予定しており、スペースプレーンに小型ロケットを搭載しての小型衛星打ち上げも計画している。 また、研究開発が進められている商業有人サブオービタル宇宙輸送について、法制面の論点整理を行うことを目的とした「商業有人サブオービタル宇宙輸送研究会」を主催。

2023年4月には、民間ロケット開発企業として初めて国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から資金を調達した。2023年8月には、シリーズAラウンド(プレシリーズAを含む)にて、リアライズグループ、JAXA、JALUX(JALグループ)を引受先とする、7.13億円の資金調達を実施した。

企業HP:https://space-walker.co.jp/


株式会社天地人

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)発のスタートアップ企業。 同社は、地球観測衛星データによる土地評価エンジン「天地人コンパス」を開発。天地人コンパスを活用したソリューション開発に取り組む。

同社は、内閣府やJAXAなどが実行委員会に名を連ねる宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S-Booster 2018」において、衛星から得られる降雨や地表面温度などの気象情報と3Dマップの地形情報を分析し、その土地で伝統的に栽培されている作物より生産性の高い作物を見つける「ポテンシャル名産地」を発表。審査委員特別賞、ANAホールディングス賞、JAL賞をトリプル受賞している

2022年12月には、JMDC 創業者・木村真也氏、岡田隆太朗氏、尾﨑典明氏による資金調達を実施した。2023年7月には、水域の変化を表すデータから土地を評価できるWebGISサービス「天地人コンパス WaterWatch α」の提供を開始した。

企業HP:http://tenchijin.co.jp/

株式会社アストロスケールホールディングス

スペースデブリ(宇宙の軌道上のごみ)の監視・除去に取り組む。 スペースデブリとは、地球の周りを浮遊する使用済みの人工衛星や打ち上げたロケットの残骸などを指す。10センチ以上のデブリの数は宇宙空間で約2万3千個に達するとされており、稼働中の衛星に衝突すれば、故障の原因になりかねない。宇宙開発の進展とともに、スペースデブリも増えることが予想されている。

スペースデブリを回収する衛星の開発に取り組んでいるほか、関連する技術開発、​衛星の寿命延長、故障機や物体の観測開発などに加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、宇宙政策やベストプラクティスの策定にも努めている。

2023年2月には、シリーズGラウンドにて、三菱電機、実業家の前澤友作氏、三菱UFJ銀行、三菱商事、日本政策投資銀行、FELを引受先とする、第三者割当増資による約101億円の資金調達を実施した。2023年6月には、フランスに子会社「Astroscale France SAS」を設立し、フランス国立宇宙研究センターとデブリ除去研究に関する契約を締結も行った。

企業HP:https://astroscale.com/

株式会社デジタルブラスト

宇宙産業への参画・拡大に取り組む企業向けにさまざまなコンサルティングを行う。 宇宙ビジネスに取り組む企業向けに、アドバイザリーのほか企業と伴走しながら各施策の企画・導入・実行までをサポートするデータプラットフォーム事業を運営する。また、企業のデジタルマーケティングや広告活動の支援、宇宙関連情報サイト「SPACE Media」の運営などを行うコミュニケーションプラットフォーム事業や、宇宙での実験を実現するためのプラットフォームを構築するイノベーションプラットフォーム事業も手掛ける。

2022年7月には、日本郵政キャピタル、DBJキャピタルを引受先とする三者割当増資による4億円の資金調達を実施した。2023年4月には、国際宇宙ステーション(ISS)での細胞培養実験サービス展開に向け、小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ Alpha」のプロトタイプが完成した。

企業HP:https://digitalblast.co.jp/

将来宇宙輸送システム株式会社

高頻度往還型宇宙輸送システムの事業化に向けた企画・検討を行う。 同社は、一般社団法人宇宙旅客輸送推進協議会(SLA)における検討内容をベースに、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指す。単段式の完全再使用型宇宙往還機(SSTO)の実現に必要な技術課題の洗い出しや低コスト化、有人宇宙輸送技術の検討を行うほか、二地点間高速輸送(P2P)や宇宙旅行などの宇宙輸送サービスの提供を始めとする事業計画の検討を進める。

2022年10月には、シリーズAラウンドにて、インキュベイトファンドを引受先とする第三者割当増資による3億円の資金調達を実施した。2023年8月には、三井住友海上火災保険と包括連携協定書の締結を行った。これにより、宇宙輸送に関する事業開発と技術開発並びに保険活用の推進を図る。

企業HP:https://www.innovative-space-carrier.co.jp/

おわりに

今回紹介した企業は、宇宙における技術や開発を加速させている。今後も、宇宙産業関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。

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参考:
経済産業省:第1回宇宙産業プログラムに関する 事業評価検討会

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  • #宇宙
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  • #衛星
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