医療機関のDX加速へ、アガティカが「玉円ペイ」の拡充に向け4580万円調達

医療機関のDX加速へ、アガティカが「玉円ペイ」の拡充に向け4580万円調達

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医療機関向けキャッシュレス決済アプリ「玉円(ぎょくえん)ペイ」を提供するアガティカは、シードラウンドで、QXLV(クオンタムリープベンチャーズ)を引受先とするJ-KISS型新株予約権、および個人投資家複数名を引受先とした第三者割当増資により、総額4580万円の資金調達を実施した。調達した資金は、プロダクト開発などに充てる予定である。

日本におけるキャッシュレス決済の普及が進む中、医療機関では現金決済が主流であり、デジタル化の遅れが指摘されている。患者は電話予約や長時間の会計待ちに負担を感じ、医療機関側も煩雑な売上管理や業務量過多、人手不足といった課題に直面している。同社は、これらの課題を解決するため、簡単な操作でQRコード決済を可能にする「玉円ペイ」を提供する。同アプリは、基本決済手数料0%(月決済額8万円まで)で導入コストを抑え、医療機関の負担軽減を図っている。

代表取締役の藤井 佑機氏は日本経済新聞社に入社し、経済部記者として日本銀行の金融政策や金融市場、フィンテック企業、経済産業省などを取材した。2019年にはマネーフォワードに転職し、エンジニアとして会計ソフトの開発・運用に携わる。その後山口大学医学部医学科に学士編入し、2022年1月にアガティカを設立。医療機関向けキャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」の企画・設計・開発を進めている。

医療キャッシュレス決済市場は、2030年前後に5兆円規模に成長すると予測されており、同社はこの成長市場をリードすることを目指している。「玉円ペイ」は、東京都内の病院・クリニックをはじめ、全国の医療機関で導入が進んでいる。

今回調達した資金は、玉円ペイの機能拡充や加盟店拡大、新たな医療DX関連サービスの開発に充当する。医療機関のキャッシュレス化・デジタル化を進め、業務効率の向上や利便性の向上を図る方針だという。

医療機関におけるキャッシュレス化の遅れは、患者の利便性や医療従事者の業務効率に影響を及ぼしている。同社の取り組みは、医療現場のデジタル化を推進し、患者と医療機関双方の負担軽減に寄与することが期待される。

画像はアガティカプレスリリースより

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