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アフターコロナの動向に注目集まるアパレル市場
アパレル業界では、ブランドにより洋服のサイズ感が異なるなどの問題により、DXの導入がほかの業界に比べて大きく遅れを取っていると言われている。企業がDXに取り組んでも、ユーザーがIT化についてこず、オンラインで購入するよりも実店舗での購入を求めることも多い。
矢野経済研究所※によれば、紳士服・洋品、婦人服・洋品、ベビー・子供服・洋品を合計した2021年の国内アパレル総小売市場規模は7兆6,105億円、前年比101.3％で前年をわずかに上回った。コロナ禍による落ち込みの後、百貨店などリアル店舗が回復傾向にある一方でEC販売の伸びが鈍化しており、すぐに市場拡大をすることへの期待は難しい。
アフターコロナ時代に生き残るためには、アパレル業界においてもDXが必須である。単に、ECにチャネルを持つだけでなく、AIなどさまざまなテクノロジーを併用することで、新たなサービスが生まれてきている。
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スタートアップ5選
この領域の上場企業としては株式会社ZOZOや株式会社ファーストリテイリングが挙げられるが、今回は未上場のスタートアップ5社を紹介する。
株式会社HIVE Collective
洋服・バッグ・靴などラグジュアリーファッションのシェアリングプラットフォーム「HIVE Collective」を運営するスタートアップ。
HIVE Collectiveは、ラグジュアリーブランドの洋服・バッグ・靴などを会員同士で貸し借りできるシェアリングサービス。同サービスにおけるレンタル希望者は、アイテムと受取日をウェブサイト上から指定すると、商品が自宅まで届きレンタルできる。自身がもつ洋服やバッグなどを貸し出したい場合は、専用のチャットルームから貸し出し希望の旨を連絡し、現品を発送。現品は、査定後にサイト上へ出品され、自身の出品アイテムがレンタルされると、収益が入金される仕組み。
2022年11月に約1.2億円の資金調達を実施し、2023年3月末には正式版をリリースする予定である。
株式会社HIVE Collectiveは以下の記事でも取り上げている。
ブランドファッションのシェアサービスHIVE Collective、持続可能な流通市場を開拓
株式会社HIVE Collective
設立：
2021年
企業HP：
Synflux株式会社
デザインシステム「Algorithmic Couture」の開発・事業化を行うスタートアップ。 Algorithmic Coutureは、機械学習や3Dシミュレーション、アルゴリズミックデザインを活用し、衣服生産時に排出される素材の廃棄を極小化する。
2022年11月には、株式会社ゴールドウインと極小化された資源量で衣服の製造を可能とし、ファッションの新たな生産システムを探究するプロジェクト「SYN-GRID」をスタートさせた。2022年12月時点で、累計調達金額が2.1億円になり、ファッション・アパレル企業との協業や、ファッション業界のDX化促進のための技術開発や事業創出に取り組んでいる。
Synflux株式会社は以下の記事でも取り上げている。
サステナブルな生産支援のSynflux、目指すはアパレル製造の包括的なデジタル化
Synflux株式会社
設立：
2019年
企業HP：
株式会社Brandit
ファンションブランドの運営や販売データ管理システムを開発するスタートアップ。 同社は、ファッションブランド「TRUNC 88」や「WM」を運営するほか、受注情報や売上情報を一元管理できるシステム「BRANDIT system」を開発。
2022年9月には潜在顧客を見つけ出して活性化させるMA／CRMワンプラットフォーム「BRANDIT relation」を提供開始した。ノーコードでセグメント抽出からメール施策まで可能。学習機能による自動提案を搭載し、マーケティングプラン作成もサポート。
株式会社Brandit
設立：
2019年
企業HP：
株式会社GOOD VIBES ONLY
アパレルD2Cブランドの運営およびオンライン接客サービスを行うスタートアップ。 同社では、自社ブランドを含む複数のアパレルD2Cブランドの運営や元アパレルショップ店員がオンラインで接客を行うサービスの提供を行っている。
2022年4月には、アパレル向けDXプラットフォーム「Prock」β版をリリースした。同サービスは、1つのプラットフォーム上で、企画した商品の3Dデジタルサンプル制作依頼、進捗管理、完成データの受け渡しや修正依頼などのコミュニケーションをワンストップで行える、アパレルDXプラットフォーム。
株式会社GOOD VIBES ONLY
設立：
2018年
企業HP：
株式会社DROBE
パーソナルスタイリングサービス「DROBE」を運営するスタートアップ。 DROBEは、プロのスタイリストやバイヤーがユーザーの好みや悩みに合わせて服を選び、宅配するサービス。 ユーザーは、届いた服の中から気に入ったものだけ購入することができる。
また、70問の質問から、AIとスタイリストがアイテムを選定する、パーソナルコマースに力を入れている。
2019年の9月にサービス開始以降、会員数は順調に増加し、現在では15万人を超えている。2022年11月には、シリーズBラウンドにて10.6億円の資金調達を完了し、B2B事業の展開を通したアパレル各社とのパーソナルコマースの市場確立を目指している。
株式会社DROBE
設立：
2019年
企業HP：
おわりに
今回紹介した企業は、物流の強化を進めている。今後も、アパレルDX関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。
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参考：
矢野経済研究所「国内アパレル市場に関する調査を実施（2022年）」
