Minto、テレビ東京から5億円調達──“第二の黄金期”のIPビジネスの勝ち筋とは

Minto、テレビ東京から5億円調達──“第二の黄金期”のIPビジネスの勝ち筋とは

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株式会社Mintoは2026年2月12日、テレビ東京を引受先とする5億円の第三者割当増資および資本業務提携を発表した。テレビ東京が保有するアニメを中心としたIP(知的財産)資産のデジタルアセット化・商品化・海外展開をMintoが担う形で、両社は連携を深める。

Mintoは2011年8月に設立され、マンガ・アニメキャラクター等コンテンツの企画・制作、エンタメ領域のデジタルプラットフォームの開発、IPの海外展開まで一貫して手掛けるIPプロデュース会社だ。自社IPとして「うさぎゅーん!」「ぴよまる」などキャラクターの開発を行うほか、Webtoonやショートドラマのスタジオとして作品制作を行っている。デジタルプラットフォームとしては、吉本興業とNTTドコモ・スタジオ&ライブと連携しショートドラマアプリ「FANY :D」等を開発・運営。タイ・ベトナム・中国の海外3拠点に約40名の体制を持ち、現地ネットワークを活用したIPの海外展開支援も行う。現地のトレンドや市場特性に合わせた広告の打ち出しや SNSマーケティング、グッズ制作、ファンミーティングやポップアップ等のイベント企画など、幅広いプロデュースを手がける。

「うさぎゅーん!」の国内外での広告への起用やイベントの様子
「うさぎゅーん!」の国内外での広告への起用やイベントの様子

日本のコンテンツ産業は近年、国内外で存在感を増しており、2025年6月には日経新聞が国内自動車・エンタメ領域の上位企業の時価総額が並んだと報じた。

特に東南アジアでは、アニメが人気を集めているほか、平均的なSNS利用時間が日本の1.5倍以上に達するとも言われ、デジタルコンテンツの消費市場として注目が高まっている。タイ・ベトナムで人気となっている「ぴよまる」のSNSスタンプは、国内外合計5億7000万ダウンロードを突破している状況だ。

テレビ東京はこれまで、「ポケットモンスター」など国内外で知名度の高いアニメを放送し、アジア圏での展開も手掛けてきた。2022年にはベトナムの映像配信事業者POPS Worldwideと資本業務提携を締結し、ファミリー向けアニメコンテンツの配信を進めている。

今回の資本業務提携を通して両社は、IPの商品化やイベント企画運営、デジタルプラットフォーム開発など、IP展開による収益化を共同で推進する。Mintoが持つ東南アジアの現地ネットワークと、現地の市場特性に合わせたデジタルマーケティング・コンテンツ制作・プラットフォーム開発のノウハウを活用していくという。代表取締役の水野和寛氏は「アニメのIP資産を東南アジア市場に向けてプロデュースしていく上では、『日本の感覚と現地の感覚をどう擦り合わせるか』という部分が重要になってくる。それができるプレイヤーは日本・現地を見ても限られている」と語る。

同社は中国、タイ、ベトナムに子会社を持つほか、周辺地域や北米でも自社・協業IPの展開を進める
同社は中国、タイ、ベトナムに子会社を持つほか、周辺地域や北米でも自社・協業IPの展開を進める

また、プラットフォーム開発について、これまでWeb3やショートドラマ等を手掛けていたが、今後は特定IPに特化したファンサイトのような構想を描いているという。映像配信やグッズのEC、イベントの情報掲載・チケット購入などを一体化した仕組みだ。「アニメキャラクターやタレントといったコンテンツのパワーが十分に強ければ、単体でプラットフォームとして成立するだけのコンテンツ量を備えられる可能性がある。1つのコンテンツを深掘りするプラットフォームを提供することが、今後のIPビジネスの一つの勝ち筋になっていくと見ている」と水野氏は語る。

今後については、テレビ東京をはじめとしたIPホルダーとの連携を短期的な成長軸としつつ、自社発のコンテンツ・キャラクターのグローバル展開にも注力していく方針だ。

「日本のクリエイターやコンテンツ制作会社にとって、世界で日本のアニメキャラクターなどのIPが人気を集める今は、 “第二の黄金期”とも言われている。こうした時代背景の中で、世界中に日本のコンテンツのファンを増やしていけるような世界線を実現したい」と、水野氏は意気込む。

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