分散する行政文書を“意思決定データ”に──LobbyAI、3億円で政策動向の可視化を加速

分散する行政文書を“意思決定データ”に──LobbyAI、3億円で政策動向の可視化を加速

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行政・公共分野のデータ解析プラットフォームを開発するLobbyAI株式会社は、ファーストライト・キャピタル、PKSHA Algorithm Fund、三菱UFJキャピタルを引受先とする第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドで総額3億円の資金調達を実施した。

LobbyAIは、行政・公共分野に関する膨大な公開情報をAIで解析・構造化し、企業の政策渉外や自治体向け事業開発を支援するテクノロジー企業。

事業は主に3つの領域で展開する。1つ目は、自治体や中央省庁の政策・議会・予算情報などをAIで構造化し、行政・公共情報データベースとしてSaaSで提供する「LobbyAI Local」および「LobbyAI Gov」。2つ目は、自治体営業や政策渉外の戦略設計を支援するロビー活動・官民連携支援(BPO)。3つ目は、行政文書の解析や社内ナレッジ統合を支援する行政文書特化型AIエージェントの開発だ。

全国1700以上の自治体や中央省庁が公開する議会議事録、予算資料、政策計画書などの行政文書をAIで解析し、政策動向や自治体の関心テーマを可視化する。企業の政策渉外部門や公共市場を対象とする事業者など20社以上に導入されている。

経済産業省によると、日本では国等が民間企業にサービス等を発注する官公需の規模は年間約9.5兆円とされている(2022年度時点の実績ベース)。一方、関連情報は多様な行政文書として分散して公開され、政策動向や予算化の見通しを把握するには専門的なリサーチや長時間の調査が必要とされてきた。こうした情報の分散は、行政内部や一部の専門事業者と民間企業の間に大きな情報格差を生み出していると指摘されている。

LobbyAIは、こうした行政情報をAIで解析・構造化することで、企業が政策動向を把握し、提案機会の発見や自治体へのアプローチ戦略をデータに基づいて設計できる環境の構築を目指している。

代表取締役CEOは髙橋京太郎氏。法政大学大学院修了後、衆議院議員秘書やさいたま市議会の政務活動員として、国政・地方行政の現場で政策形成や渉外業務に従事した。あわせて大学在学中からWebサービスの開発・運営に携わり、マッチングアプリのコンテンツディレクターを務めるなど、テクノロジー領域での実務経験も有する。

髙橋氏は、「私たちは2026年を『ロビー活動元年』と位置づけ、ロビー活動を特権から再現性へと転換します。行政文書を構造化し、政策の動きを可視化し、誰もが政策を動かす側に立てる社会へ。既得権益を固定化するのではなく、流動化させるインフラを築いてまいります」とコメントしている。(一部抜粋)

近年、日本でもロビー活動の透明性や制度整備に関する議論が進んでおり、企業の政策対応は経営戦略の一部として重要性を増している。LobbyAIは、行政データの分析と可視化を通じて、企業が政策環境を理解し、公共分野での事業機会を見出すためのインフラ構築を進めていくとしている。

今回の調達を受け、行政・公共データのAIによる構造化と政策渉外活動の戦略化を加速させる方針だ。

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