自動運転関連事業を手掛けるスタートアップ7選

自動運転関連事業を手掛けるスタートアップ7選

KEPPLE編集部

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はじめに

制度面・技術面共に自動運転業界に追い風が吹いている。

米国SAE(自動車技術会)は自動運転のレベルを0~5までの6段階に定め、レベルに応じて運転タスクをどこまでシステムに委ねるのか、走行領域などが規定されている。日本でもこの設定を基に2023年4月より道路交通法が改正され、特定の条件下においてドライバーを必要としない自動運転を認可するレベル4の運行が国内で開始された。

安全性が保証される条件を前提に、事業者は自動運転での公道走行の申請が可能となった。条件なしに完全な自動運転が可能となるレベル5の実現に向けて、政府の活動が活発になっている。

技術面での発展も目覚ましい。人の判断を代わりに実行するAI技術、5Gといった高速・大容量のデータ通信技術の普及、誤差が少ない高精度3次元地図を構築した位置特定技術といった自動運転に関わる技術が進歩している。

特に、EV(電気自動車)は自動運転に必要なセンサやシステムに対応した大容量のバッテリーを搭載するなど、自動運転との相性が良く、近年のEV技術の向上、EV市場の増大は大きな影響をもたらしている。

これらの制度の後押し、技術の発展によって自動運転市場が成長している。矢野経済研究所によると、ADAS(先進運転支援システム)・自動運転システムの世界搭載台数は、2021年では前年比17.5%増となる4097万6019台であったと試算している。

2024年には世界的にレベル2をクリアする自動車が増加し、約6739万台まで普及すると予測している。2030年には、世界の新車販売台数の約7割を占める約7915万台に到達すると予想されている。

今回は自動運転市場の成長を促進したり、新たに生まれる需要に応じた7社の注目すべきスタートアップを紹介する。

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スタートアップ7選

Turing株式会社

AIを活用した完全自動運転EV(電気自動車)を開発・製造する企業。 同社は、完全自動運転を実現するためにハード・ソフトウェア両面での自社開発を進めている。大規模言語モデルと軽量モデルを組み合わせた車両制御の技術開発、車載カメラ映像のリアルタイム解析などの技術を独自で開発し、現在特許出願中。

2023年8月には、プレシリーズAラウンドで、同社CEO山本一成氏とCOO田中大介氏の2名およびエンジェル投資家5名より合計5.2億円の資金調達を実施し、今回でこれまでの調達額が総額15.2億円に到達したことを発表した。2025年に同社生産EV100台の販売を目指し、開発費用に充てる予定だ。

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企業HP:https://www.turing-motors.com/

先進モビリティ株式会社

トラック・バスなどの大型車両を中心に自動運転システムの研究開発・事業化に取り組む東大発のベンチャー企業。国家プロジェクト(エネルギー ITS 推進事業)で開発された隊列走行技術(全車有人)をベースに、後続車無人での実用化を目指した、隊列トラックの技術開発を行う。その他、完全無人車両の開発、センシング技術・通信技術・車両制御技術・画像認識など自動運転に関わる要素技術の開発にも携わる。

埼玉県飯能市、兵庫県三田市や佐賀県佐賀市などで実証実験を行うなど実用化に向けて活動中。2023年6月には、自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の開発を主導するティアフォーと共同で、小型バス向けの電動化モジュールを開発することを発表。

株式会社ティアフォー

自動運転の民主化を目指し、オープンソースの自動運転 OS「Autoware」の開発を主導する企業。自動運転電気自動車を用いた無人物流・旅客サービスに関するビジネスを手がけ、完全自動運転 EV「マイリー」「ロージー」を販売する。 2019年6月、「Autoware」は経済産業省事業で自動運転の安全性評価の標準ソフトウェアとして採用された。

2022年7月には、NEDOから公募された「グリーンイノベーション基金事業(GI基金)」に採択された。加えて、シリーズBラウンドにて、既存のSOMPOホールディングス、ヤマハ発動機に加えて、ブリヂストンの3社を引受先として、第三者割当増資による121億円の資金調達を実施したことを発表した。

2023年9月には、レベル4水準の自動運転サービス向けの遠隔監視ソリューションの提供を開始。これにより、オペレーターが遠隔で自動運転車両の状況をカメラやマイクから把握して、必要に応じて適切な介入を行えるようになる。

企業HP:https://tier4.jp/

株式会社T2

自動運転技術による物流インフラの構築を目指し、自動運転システムの開発、同システムを搭載した車両による幹線輸送サービス事業を展開する企業。同社は、自動運転レベル4である「完全な自動運転」に着目し、Lv4自動運転トラックによる幹線輸送サービスで、高速道路など物流業界での主要物流拠点間を往復するドライバー不足の解消に取り組む。同社は、「AI技術」と「車両開発技術」により、「物体認識」・「自己位置推定」・「指令判断」・「車両制御」などの技術を開発し、「Lv4の自動運転トラック」の開発を目指す。

2023年9月には、シリーズAラウンドで総額35億円の第三者割当増資を実施した。

株式会社Preferred Networks

「ディープラーニング(深層学習)」などの機械学習技術を基にしたAIの開発企業。様々な大企業と業務提携し、交通システム、製造業、ライフサイエンス、ロボティクス、エンターテインメント、教育など幅広い分野で事業を行う。

交通システム領域では、トヨタ自動車と共同で自動運転およびコネクテッドカーに関する研究開発をしている。製造業領域では、ファナックや日立製作所とロボティクスや工作機械、特に物体認識・制御・異常検知・最適化技術の研究開発を実施している。

株式会社ZMP

ロボットや自動運転技術を中心に、製品開発・サービス提供を行う企業。自動運転の機能を持った高齢者用の電動車椅子「RakuRo」や、無人警備・消毒ロボット「パトロ」などを提供している。さらに、自動運転車両シリーズ「RoboCar」や倉庫・工場の搬送ロボットを無人化した「CarriRo」シリーズの開発・サービス運営も行っている。加えて、さまざまな自動運転技術に使用されるセンサーやカメラの開発も手がけている。

2023年までの自動運転開発プラットフォームとしての導入実績では、RoboCarシリーズを計360台出荷、大手OEM・電機メーカー計32社に採用、86の大学機関に採用されている。

WILLER株式会社

移動・観光eコマースの開発および運営を行う企業。日本においては、国内最大級の都市間バスネットワークを持つ「WILLER EXPRESS」や営業キロ114Kmの「京都丹後鉄道」の運行、地域の魅力をつなぐレストランバスの運営を展開。ASEANにおいては、自動運転の商業化運行、タクシー配車アプリの提供、日本品質の都市間移動バスとオンデマンドシャトルを組み合わせたドアtoドアのモビリティサービスを提供する。

日本国内の自動運転走行の実現に向けて実証実験を複数回行っており、2023年6月30日から10日間にわたって、臨海副都心エリアの都有地で回遊型の自動運転EVバスを運行を行った。

おわりに

今回紹介した企業は、自動運転技術を用いて、人・モノの移動に変革をもたらしている。今後も、自動運転関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。

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矢野経済研究所「自動運転システムの世界市場に関する調査を実施(2022年)

専門アナリストが徹底解説!脱炭素ビジネスの新潮流(建設・物流編)


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