次世代エネルギーで産業インフラを変える、クリーンプラネット——5億円で社会実装とグローバル展開を加速

次世代エネルギーで産業インフラを変える、クリーンプラネット——5億円で社会実装とグローバル展開を加速

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量子水素エネルギーを活用した産業・社会インフラ向けクリーンエネルギーシステムの商用開発を行う株式会社クリーンプラネットは、肥銀キャピタルを引受先とする第三者割当増資により総額5億円の資金調達を実施した。

クリーンプラネットは、量子水素エネルギー(QHe)技術の開発から商用実装までを手がける企業だ。2012年の設立以来、次世代エネルギーとしてQHeの社会実装を目指してきた。QHeはCO₂を排出せず、高い発熱密度と極微量の水素燃料で動作する点が特長で、都市ガスを上回る効率性を持つ。

同社は、産業・農業・商業・運輸・住宅など幅広い領域へエネルギーを供給できるQHeモジュールの開発を進めている。QHeを用いたヒートモジュールは、製鉄、石油化学、農業、発電、工場用熱源、DAC、水の淡水化などへの応用が期待されている。

基盤となる技術領域は、量子物性物理、原子核物理、ナノ材料科学、熱力学など多岐にわたる。2013年以降、基幹特許や制御技術、ナノ複合金属材料製造に関する特許の取得を進め、2025年1月時点で世界35カ国・128件の特許を保有する。産業用プロトタイプ装置「QHe IKAROS」は目標出力24kWで開発が進み、複数の産業セクターでの活用を想定したフェーズに入っている。都市部でのゼロエミッション推進事業への採択なども追い風に、実用化・量産に向けた体制強化を継続している。

生成AIの急速な普及、半導体製造の高度化、AIデータセンターの増設を背景に、世界の電力・熱需要は構造的な拡大局面に入っている。こうした状況で、安定供給・脱炭素・経済合理性を同時に満たすベースロードエネルギーの確立は、産業界と政策当局に共通する喫緊の課題だ。

クリーンプラネットが開発する量子水素エネルギーは、CO₂を排出しない、必要な水素量が極めて微量、高い安全性と連続運転性を備えるという特性を持ち、「理論」にとどまらない「実装可能な解」として、産業用途を中心に強い関心を集めている。

代表は吉野英樹氏。東京大学在学中の1995年に、マンツーマン英会話教育のGABAを創業。2004年に渡英し、東日本大震災を機に帰国。2012年、クリーンエネルギーに特化したサイエンスベンチャー・クリーンプラネットを創業し、代表取締役社長兼CEOを務める。

吉野氏は、「量子水素エネルギーは、日本発で世界のエネルギー構造を変え得るポテンシャルを持つ技術です。今回の資本参画を一つの通過点として、社会実装とグローバル展開を一層加速させてまいります」とコメントしている。(一部抜粋)

クリーンプラネットは、量子水素エネルギーの社会実装および事業成長を加速させる目的で、今回の資金調達を戦略的資本参画と位置づけている。長年にわたり東北大学との共同研究で科学的検証や知的財産の獲得、商用化準備を進めてきた。今後は社会実装とグローバル展開をさらに加速していく方針だ。

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