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コメを原料とする乳製品の代替商品の開発・販売と、植物工場や分子農業の技術開発を手がける株式会社Kinishは、シリーズAラウンドのファーストクローズで、第三者割当増資により4.9億円を調達したと発表。
引受先には、INSPiRE Mutualistic Symbiosis Fund 1、島津製作所のCVCであるShimadzu Future Innovation Fund、大林組、カナダのLove Veggies Holding Ltd.が参加した。
Kinishは、国産米を使った植物性アイス「The Rice Creamery」を販売する一方、牛乳に含まれるタンパク質を含むイネの開発や、植物工場での小型イネの栽培技術の研究に取り組んでいる。
乳製品の生産をめぐっては、気候変動に伴う気温上昇が乳牛の飼育や生乳の安定供給に影響を及ぼしている。乳牛は暑さに弱く、暑熱ストレスによる乳量や繁殖成績の低下が課題となっている。また、生産過程での温室効果ガス排出や、飼料・水資源への負荷も指摘されている。
同社が展開する「The Rice Creamery」は、国産米を主原料とする植物性アイスで、国内約500店舗で販売されている。同社によると、2025年10月には米国ワシントンD.C.の小売店やMetaの現地オフィスでも販売したという。なお、同商品には露地栽培された国産米を使用しており、同社が研究開発する独自のイネは使用していない。
研究開発では、牛乳タンパク質の一種であるカゼインをイネに発現させることに成功したという。また、草丈約20cmの小型イネを植物工場で栽培する実証実験では、3カ月間で1平方メートル当たり2079.7gの玄米を収穫したとしている。これらの技術を活用し、乳製品の代替原料を生産する仕組みの確立を目指す。
今回調達した資金は、「The Rice Creamery」の日米での販売拡大、植物工場・分子農業※の研究開発、人材採用や経営管理体制の強化などに充てる。米国ではニューヨークにオフィスを開設しており、現地生産と取扱店舗の拡大を進める。また、カゼインを含むイネの品種改良や、植物工場での栽培試験の規模拡大にも取り組む方針だ。
※ 分子農業:植物などを利用して、医薬品や食品原料となる特定のタンパク質などを生産する技術。
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