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デジタル技術が描く新たな製造現場の風景、製造業の未来に挑戦する


製造現場の工程管理・品質管理・在庫管理を一貫してデジタル化するシステムを展開する株式会社Smart Craftは、三井住友海上キャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とする第三者割当増資によるプレシリーズAラウンドで、総額1.8億円の資金調達を実施した。これにより累計調達額は4億円となる。
日本の製造業は高い技術力を持つ一方、現場管理は紙やExcel、ホワイトボードなどアナログ手法が依然主流で、生産管理のデジタル化とデータ活用による生産性向上が急務となっている。熟練者の引退や労働人口減少による人手不足の解消、QCD(品質・コスト・納期)改善による競争力強化、変動する需要への迅速な対応は、多くの企業に共通する経営課題だ。
同社が提供する「Smart Craft」は、製造現場の工程管理・品質管理・在庫管理をデジタルで一元的に行うSaaS型MESソリューション(製造実行システム)だ。タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末を活用し、作業指示・進捗管理・実績記録・データ集計・分析までを一元管理できる。
もともとは工程管理を主軸としていたが、2025年から2026年にかけて品質管理や在庫管理機能を順次追加。複数の業務プロセスを横断したデータ連携により、現場の可視化と意思決定支援を強化している。累計1000万時間を超える作業データを蓄積しており、低コストかつ短期間で導入可能なパッケージ設計も特徴だ。
経営体制では、2025年6月にCOOおよびCTOが新たに就任。組織マネジメントの強化と技術戦略の推進を進めている。
代表取締役は浮部史也氏。キーエンスおよびアクセンチュアでの法人営業・コンサルタントを経て、2021年6月にSmart Craftを創業した。前職で製造現場を見学した際、依然として紙ベースの管理業務が中心であることに着目し、ITを用いた現場変革に可能性を感じたことが事業化のきっかけとなった。
今回の調達資金は、プロダクト機能の拡充および組織体制の強化に充てられる。工程管理に加え、品質・在庫管理を統合したデータ基盤を構築することで、製造業における意思決定プラットフォームへの進化を目指す。あわせて、開発・ビジネス・コーポレート各領域での採用を強化し、対応可能な業務領域の拡大を図る。
製造業のアナログな現場運用からの脱却と、データ活用による生産性向上に向け、事業を推進していく方針だ。
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