A-wave株式会社

心不全患者向け在宅モニタリングシステムの開発を行うA-wave株式会社は、MedVenture Partners、かんぽNEXTパートナーズ、大阪大学ベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタル、ディープコア、池田泉州キャピタル、Shimadzu Future Innovation Fund(運営:グローバル・ブレイン)、ギガ・システムを引受先とするシリーズBラウンドの第三者割当増資で、総額約5.4億円の資金調達を実施した。
高齢化が進む中で、国内には2020年時点で約120万人の慢性心不全患者がいると推計されており、再入院率は約40%と高いという。
A-waveは、こうした中で医療現場のニーズに対し「革新的な医療機器」を提供することを掲げる大阪大学発の医療スタートアップ。スタンフォード大学発のバイオデザインプログラムを学んだ医師・看護師・エンジニアのチームで、慢性心不全患者の再入院抑制を狙うDTx(デジタルセラピューティクス)・在宅モニタリング機器を研究開発している。
同社は在宅慢性心不全患者の心雑音、活動量低下、末梢冷感など心不全悪化の兆候をウェアラブル×AI×アプリで捉え、遠隔診療を支援することを目指す。すでに大阪大学医学部附属病院で臨床研究を開始しており、治験に向けた準備を進めている。
代表取締役社長は桝田浩禎氏。大阪大学で心臓血管外科医として勤務する中で心不全患者の再入院率に課題を感じ、医療機器開発に着手。2019年にスタンフォード大学へ留学し、デザイン思考を取り入れた医療機器開発手法を学んだ。帰国後は大阪大学で、慢性心不全の悪化兆候を在宅で早期に検知する装着型デバイスの研究開発を手がけ、2023年5月にA-waveを設立した。
桝田氏は、「カテーテル治療に代表されるように、現代の医学は目覚ましい早さで進歩しました。しかしながら、この進歩の先に『心臓へのダメージが残った状態で生活する慢性心不全患者さんの増加』という問題が待っていました。慢性心不全患者さんは、症状の再燃・再入院を繰り返しながら最期の時を迎えます。この道からどう脱却するかは世界的な課題とされていますが、十分に有効な解決策は未だ確立されていません。
当社はこうした背景を踏まえて医療機器の開発を進め、この度、治験の実施段階に至りました。今回の資金調達を契機に、引き続き検証と改善を重ねながら、日本そして世界の心不全患者さんに貢献できるよう、チーム一丸となって前進してまいります」とコメントしている。(一部抜粋)
今回の資金調達を通じて、開発中の医療機器の検証的治験を全国の医療機関と連携して実施し、得られた知見をもとに実用化に向けた取り組みを進める。あわせて関連学会や医療機関との連携を強化し、「心不全患者に寄り添えるデジタル医療技術」を提供できる体制を整えていく構えだ。









