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本来食べられるにも関わらず廃棄される食品を指す食品ロス。大量の食品ロスが発生することで廃棄物処理に多額のコストがかかり、また、可燃ゴミとして燃やすことによるCO2の排出や消却後の灰の埋め立てなど、環境への影響も懸念されている。この問題は世界的に注目されており、解決が求められている。
2022年の食品ロス量は472万トン(前年度比-51万トン)、うち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は236トン(前年度比-43万トン)、家庭から発生する家庭系食品ロス量は236万トン(前年度比-8万トン)※1となり、特に事業者による量が増加傾向にある。事業者や消費者、地方公共団体、関係省庁とも連携し、より一層の食品ロス削減のための取り組みを進めている。
また、世界の食品廃棄物管理市場は、2024年に776億9000万米ドルと推定され、2031年までには1131億3000万米ドルに達すると予測されている。※2
今後も、SDGsに掲げられた持続可能な開発目標への取り組みが強化され、持続可能性と環境への配慮が高まるにつれて、食品廃棄物管理に関する需要はますます増加すると予測される。
企業HP:https://www.astra-fp.com/
過熱水蒸気で食材を乾燥・殺菌できる装置「過熱蒸煎機」を開発・販売する。同社が提供する過熱蒸煎機は、独自に開発した食品ざんさの再生装置だ。食品製造の工程で生じる野菜の端材類などを、高付加価値パウダー「ぐるりこⓒ」へアップサイクルする。食品の乾燥と殺菌を同時に行うことで、風味の劣化や酸化、栄養価の減少を抑える。
2024年11月には、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が提供する、スタートアップ伴走プログラム「Japan Inclusive Ventures Lab」に採択され、2500万円の出資および約半年間の伴走支援を受けることが決定した。2025年2月には、新感覚クラフト調味料「タマネギぐるりこ」のブランド刷新を発表した。従来品は「オリジナル」として装いを新たにし、新フレーバー「香味しょうゆ味」と合わせて販売を開始した。
企業HP:https://www.cocooking.co.jp/
イベント・ワークショップ事業、パターン・ランゲージ制作事業、フードシェアリング事業「TABETE」を開発・運営する。TABETEは、閉店間際など、まだおいしく安全に食べられるにもかかわらず廃棄の危機に面している食事を食べ手とつなぐプラットフォームで、食べ物を最後まで売り切ることを応援する。閉店時間やランチタイムの終わり、商品の入れ替え時間などロスが発生しそうになったら、その内容をサイトに掲載し、それを見たユーザーが買いに行く仕組みになっている。
2024年9月には、フューチャーベンチャーキャピタルを引受先とした資金調達を実施した。2024年10月には、2018年4月にリリースした「TABETE」が、累計登録者数が100万人を突破したことを発表した。
企業HP:https://www.nofoodloss.com/
フードロスの削減を図る無人販売機「ZERO BOX」を開発・提供する。企業と契約しオフィスに「ZERO BOX」を設置。賞味期限間近やパッケージ変更で廃棄される食品を安価に仕入れ提供し、導入先からサービス料を回収するビジネスモデル。通常時は電子ロック稼働、停電時は手動で解除ができる。災害時にはライフライン復旧や支援物資到着までの間、フードロス食品や衛生用品の供給インフラとして活用できる。
2024年9月には、地震や台風などの災害救援の取り組み強化のため、KGホールディングスとの協業を開始した。
企業HP:http://beautifulsmile.co.jp/
フードロス削減事業「ロスゼロ」を展開。ロスゼロは、カンボジアの子どもたちへの教育支援・若者の就業支援と、日本のフードロス削減の2つのミッションを同時に実現するためのプロジェクト。規格外品や製造余剰品、賞味期限が残り1ヵ月程度になった “食するに何ら問題がなく味が変わらないもの” を、消費者や企業につなげ、売り上げの一部を使用してカンボジアの学校に文房具とトイレを寄贈した実績がある。
2024年5月には、SDGsの推進に向けた取組みや地域課題の解決を促進し、地域社会の持続的な発展に資することを目的とし、大阪府豊中市と【包括連携協定】を締結したと発表した。
企業HP:https://www.d-break.co.jp/
食品業者への特殊冷凍テクノロジー導入支援サービスおよび、フローズンフルーツサービスを提供している。規格外などの理由で廃棄される果物を、冷凍テクノロジーでフローズンフルーツに作り変え、オフィスに届けるサービスだ。素材はすべて純国産・無添加の果実で、独自の冷凍技術によって食べやすい食感やフレッシュな風味・甘味となっている。
また、10年にわたり研究した食材データと顧客の声を元に独自に開発した特殊冷凍機「アートロックフリーザー」は、2021年10月に発売以降、累計約700社が導入している。2025年2月には、肉、魚、米飯、パン、フルーツなど代表的な食材に対して、最適な設定を選択できる「食品別モード」を新たに搭載した新型モデルの発売を開始した。
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※1農林水産省 「~食品ロス量(令和4年度推計値)を公表~」
※2グローバルインド「食品廃棄物管理市場:発生源別、廃棄物タイプ別、サービスタイプ別、地域別」
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