パートナービジネスの基盤に、情報共有と育成の最適化目指すPartnerProp

パートナービジネスの基盤に、情報共有と育成の最適化目指すPartnerProp

SeedCore ~未来を創る新たな一歩~

written by

KEPPLE編集部

パートナーシップの構築と維持がビジネス成功の鍵を握る──。

ビジネスがグローバル化し、市場の競争が激化する中で、企業間のパートナーシップは以前にも増してその価値を高めている。企業が新しい市場に進出する際や、製品・サービスのイノベーションを拡販する際には特に顕著だ。

製品の販売や顧客サポートを代理店が行うパートナービジネスは、自社だけではアクセスが難しい市場への進出や顧客獲得コストの削減などメリットが多い。

一方で、パートナーとの関係性構築やそれぞれが持つ情報の非対称性など、パートナービジネスをうまく推進するには課題もある。

パートナービジネスの重要性が高まるにつれ、米国ではベンダーとパートナー(代理店)が良好な関係を築き、情報を共有することでビジネスを成功に導く戦略やテクノロジーとして「Partner Relationship Management(PRM)」に注目が集まっている。

日本ではまだPRMという言葉は聞きなれない。日本でPRMの概念を普及すべく事業展開しているのが株式会社パートナープロップだ。同社が開発するPRMツールの「PartnerProp」は、2023年5月の会社設立と同時にリリースした。

PartnerPropでは、ベンダーとパートナー間の契約情報やパートナーの営業活動状況、顧客管理などの重要な情報を一元管理して可視化することが可能だ。ポータルに製品に関する資料をまとめておくことで、パートナーは常に最新の営業資料を活用できる。

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商材の最新資料はポータル上で確認できる(画像:パートナープロップ提供)


パートナー育成の機能も備える。パートナーが自社製品を訴求できるよう、最適な育成コンテンツをサービス上で提供できる点が特徴だ。

代表取締役CEO 井上 拓海氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

キーワードは「共有」と「育成」

―― PRMが注目される背景について教えてください。

井上氏:パートナービジネスにおける最大の課題は、ベンダー企業とパートナー企業の間で生じる情報の非対称性にあると考えています。ベンダーから見れば、パートナーが自社製品をいつ営業してくれているのか、どの担当者が営業しているのかがわからないような状態は珍しくありません。

マーケティングであればMAツール、セールスであればCRMツールが存在しますが、パートナーとのアライアンスに関するツールはこれまでありませんでした。ツールに限らず、書籍やインターネット上の情報もほとんどなかったと思います。

しかしながら、BtoBビジネスを行うほとんどの企業がパートナーチャネルを活用しており、その重要性は非常に高くなっています。そこで注目されているのがPRMという概念です。

PRMは、現時点ではあまり一般に知られているものではありません。米国では、約26兆円規模と非常に大きな市場で複数のユニコーン企業も登場しています。日本では海外に遅れながらも、ここ数年で私たちのようなスタートアップも登場しています。

―― PartnerPropにはどのような特徴があるのでしょうか?

共通の営業・顧客管理基盤を持つことで、ベンダーとパートナーが共通の情報をリアルタイムに確認できることは大きな特徴です。

パートナー企業に対する適切な育成の仕組みの不足も、パートナービジネスがうまくいかない課題の一つです。パートナー企業が商材を正しく理解し、効果的な営業活動を行えるよう支援することは極めて重要ですが、体系的な育成の仕組みが整備されていないケースが多いのです。

PartnerPropでは、パートナー企業に対する育成プログラムを設計することもできます。商材の理解から営業ノウハウなど、体系的な教育コンテンツを提供できます。パートナーの育成データや営業実績を紐づけて可視化することで、効果的な育成を実現するための多様な機能を搭載しています。

画面イメージ

クイズ形式のインプットでパートナーの効果的な育成を支援する(画像:パートナープロップ提供)

アジアNo.1のPRMプロダクトに

―― 創業のきっかけを教えてください。

元々は、新卒で入社したリクルートのSaaS事業部で、Airペイのアライアンス戦略策定に携わっていました。パートナーチャネルを活用することで、数万件ものアカウント獲得に成功した経験が創業の大きなきっかけです。

アライアンスを推進する過程で、多くの課題に直面しました。アライアンスに関する情報や手本などのナレッジが不足していて、手探りで進めるしかなかったんです。また、パートナービジネスを推進するためには、多くの情報をデータ化しなければいけません。当時は国内にPRMツールがなく、さまざまなツールを用いて自社で体制を整えていました。

海外を見ると、パートナービジネスに関する課題をうまくデジタルで解決するPRMという概念が存在することを知りました。当時の日本にはPRMを展開している企業がいない中で、自らが世の中に新たな価値を提供できるのではないかと、パートナープロップの設立を決意しました。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

日本国内におけるPRM市場の認知は決して高くありません。そこで、PRMという概念自体の認知度を高めるマーケティング活動を強化します。具体的にはメディアへの露出や展示会への出展、コミュニティ構築などの施策に注力する予定です。

大きな目標として掲げているのは、数年以内にアジア全体でNo.1のPRMプロダクトを作ることです。世界的に見ても高機能なプロダクトとして、顧客にしっかりと価値提供できる状態を目指しています。

海外のPRMプロダクトは、日本市場にまだ参入していません。このタイミングで、スピード感を持って国内の企業にPartnerPropを提供していくことが重要です。そのうえで、海外のプロダクトと比較しても価値の高いプロダクトを作り上げなければいけません。

日本の市場が活性化するには、パートナービジネスの活用が不可欠です。パートナーとの関係強化が企業の成長に不可欠であるという認識を広く浸透させながら、企業のパートナービジネスが成功するよう努めていきたいと思います。

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