AIプロダクト開発のシナモンが富士通と連携し生成AIソリューションを強化

AIプロダクト開発のシナモンが富士通と連携し生成AIソリューションを強化

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AIソリューションを開発するシナモンは、同社のAIプロダクト「Super RAG」を富士通のAIサービス「Fujitsu Kozuchi Generative AI」に組み込み、業務システムとの接続性を強化した生成AIソリューションの提供を開始した。これにより、企業はAPIを通じて業務システムや既存データベースと容易に接続し、複雑なドキュメントの迅速かつ正確な処理が可能となる。

シナモンは2016年10月に設立され、AIを活用したビジネス向けソリューションを提供している。特に、ドキュメント解析技術と大規模言語モデル(LLM)を組み合わせ、業務の自動化を推進している。主なプロダクトには、AIを活用したOCR技術を搭載する「Flax Scanner」と、検索と生成を組み合わせたRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を高度化した「Super RAG」がある。これらを活用し、企業の業務効率化を支援している。

また、ベトナムに人工知能研究所を設立し、AI-OCR、自然言語処理、音声認識などの技術開発を進めている。

富士通は、世界的なITサービスプロバイダーとして、AIやクラウド、デジタルトランスフォーメーション(DX)に注力している。同社のAIサービス、Fujitsu Kozuchi Generative AIは、業務プロセスの自動化やデータ活用を支援する先進的な技術を提供し、多くの企業の業務効率化に貢献している。

従来のRAG技術は、複雑な形式の非構造化データ(手書き文書、スキャン画像、図表など)を適切に処理するのが困難だった。Super RAGをFujitsu Kozuchi Generative AIに特に組み込むことで、企業内に蓄積された大量の業務文書から迅速に知見を抽出し、AIによる業務改善を実現する。特に製造や金融業界など、複雑なドキュメントを扱う分野での効果が大きい。金融業界における検証では、従来のRAGシステムで約40%だった精度が、Super RAGを用いることで90%を超える精度を達成している。

今回のシナモンとの連携により、非構造化データの処理精度向上や、業務システムとの接続強化が期待される。

今後も、富士通との協業を通じて、より多くの業界に高度なAIソリューションを提供し、業務効率化と生産性向上を支援していく方針だ。

画像はシナモン プレスリリースより

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