Cellid、シリーズCで11億円を調達ーーARグラスの実用化に向け量産体制を強化

Cellid、シリーズCで11億円を調達ーーARグラスの実用化に向け量産体制を強化

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​ARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるCellid株式会社は、シリーズCラウンドのエクステンションとして、SBIインベストメント、IMM Investment Japan、およびIMM Investment, Corp.を引受先とし、総額11億円の資金調達を実施(第三者割当増資)。​これにより、同社の累計調達額は約64億円に達した。​

同社は、ARグラスの実用化に向けたハードウェア技術の開発に注力している。主力製品には、薄型・軽量で広視野角を持つプラスチック製ウェイブガイドを用いたディスプレイモジュールがあり、独自の光学シミュレーションと生産技術により製品化。また、視度補正機能付きレンズ「Cellid Precision Fit Lenses」なども展開している。

代表取締役CEOの白神 賢氏は、大学院を修了後、欧州原子核研究機構 (CERN) でヒッグス粒子探索の研究に従事。その後、2016年10月にCellidを創業し、CEOに就任した。

白神氏は、「ARグラスは、より身近な次世代のコンピューター・デバイスとして、業務の効率化や人手不足などの社会的課題を解決するツールとして、様々な産業での活用が期待されています。Cellidは昨年、デザイン性に優れ軽量なメガネタイプのARグラス、リファレンスデザイン(検証用モデル)を発表。また、今月4月には、視度補正機能を備えたARグラス用レンズのCellid Precision Fit Lenses(プリシジョン フィット レンズ)を発表し、ARグラスの進化と普及における取り組みを加速させています。」とコメントしている。(一部抜粋)

ARグラス市場は、製造、物流、医療、建設など多様な分野での導入が進みつつあり、ハンズフリーで情報を扱える特性が評価されている。その一方で、長時間装着に適したデザインや、ユーザーの視力に合わせた調整機能の搭載など、技術的ハードルは依然として高い。Cellidでは、こうした課題に対応するため、視度補正機能を組み込んだ「Cellid Precision Fit Lenses」などの開発にも取り組んでいる。

今回の資金調達により、国内外の優秀な人材の獲得、ウェイブガイドやマイクロプロジェクターなどのARグラスのキーコンポーネントの開発強化、量産体制の拡充を進める予定である。

今後はパートナー企業やユーザー企業との協業を通じて、ARグラスの普及とその用途拡大を目指す構えだ。

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