エンジニアの学び・求職を支援するpaiza、7.1億円の資金調達を実施

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KEPPLE編集部

ITエンジニア向けの転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」を運営するpaiza株式会社がシリーズBラウンドにて、第三者割当増資による7.1億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、パーソルキャリア株式会社、株式会社アウトソーシングテクノロジー、株式会社ベネッセホールディングス、株式会社サーバーワークス、paiza経営陣となった。

調達した資金により、経営基盤の強化と事業領域拡大を目指すとしている。

学習から求職まで、一気通貫で市場価値の高いIT人材を育成

paizaは2013年の正式ローンチ以来、「paizaラーニング」でITエンジニアを集客・育成・評価してきた。さらに「paiza転職」「paiza新卒」など就職・転職サービスで一貫して支援することによってユーザーを拡大してきた。現在では、55万人以上のITエンジニアおよびプログラミング学習者が登録し、3800社以上の求人企業が利用している。独自に開発したスキル評価サービス「スキルチェック」で登録者のスキルを可視化し、それぞれのレベル、フェーズに合わせたサービスを多角的に展開しているのが同社の大きな特徴だ。

サービス紹介資料
また、「paizaラーニング学校フリーパス」というサービスで、教育機関にpaizaラーニング全機能を無償提供している。オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック」により才能がある学生が浮かび上がり、ITエンジニアをもとめる企業との就職マッチングにつながる。その結果、同社は成果報酬型の採用仲介手数料という利益を得ることができる。

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今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 片山良平氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

スタートアップスカウト

より多くの才能を発掘し、日本を復活させたい

―― paizaを始めようと思ったきっかけを教えてください。

片山氏:1999年からWebの仕事を始め、プログラミングを覚えました。自分の仕事をプログラムを使って自動化したり、生産性を上げたりすることができ、インターネットとソフトウェアは相性が良いということを感じていました。

そして経営者サイドがITにもっと理解があれば事業の組み方が変わり、インターネットを通じて事業が世界により広がっていくと思いました。そのためにインターネットの力を高めたいと考えたのが最初のきっかけです。

ITを支えるエンジニアのために事業をして、日本からより多くの才能を発掘し、優秀なITエンジニアを生み出して、日本を復活させたいと考えました。

―― IT業界にはどのような課題があると考えられていますか?

人口減少が続き、IT化による生産性向上が急務である現代において、IT人材不足が課題となっています。paizaを始める前の2000年代では、ITエンジニアを社内に抱えるとプロダクトリリース後に人材リソースが余ってしまうということが懸念され、外注することがトレンドでした。しかし外注では、変化の激しいIT業界のスピード感に合わず、徐々にシステムを自社で開発するのが主流となりました。一方で、エンジニアスキルの可視化は難しく、人材育成や採用には大きな課題がありました。

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

最近では大手IT企業に所属しているITエンジニアの方々にもご登録いただいております。大手IT企業所属ユーザーからスタートアップ所属ユーザーまで、さまざまなユーザー向けの転職先に対する営業を強化していきたいと考えています。そして学校フリーパスの営業展開も拡大していくため、営業人材を積極的に採用していきます。また、集客面で競争が激化しつつあるので、マーケティングにも費用をかけていく方針です。

産業の構造改革をドライブし、エンジニアを憧れの存在へ

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

日本は戦後、第二次産業で大成功した背景により、まだまだ製造業中心で、年功序列、終身雇用などが根強く残っています。そのためソフトウェアにうまく転換できず、競争力は低下してしまっています。そこで、国として課題となっているリスキリングやDX、ハードからソフトウェアへといった産業の構造転換を、私たちがドライブしていきたいと考えています。そのためにも、ITエンジニア人口を増やしていくこと、ITエンジニアの年収を上げて、ITエンジニアを憧れの存在にしていくことを目指しています。paizaでプログラミングを学んだ人たちがどんどんCTO(最高技術責任者)になったり、VPoE(技術部門マネジメント責任者)になったりしていくのが理想ですね。

ITエンジニアの転職、学習サービスなど各機能ごとの競合はいますが、学習サービスからスキルチェック、求職サービスまでを包括的に行っている企業は他にはありません。IT人材不足は、国が解決に取り組もうとしている課題です。国だとしがらみもあり進めづらい部分を、私たちがカバーしてスピード感をもって推進していきたいと考えています。

paiza株式会社

paiza株式会社は、IT/Web エンジニアに特化した転職・就職・学習プラットフォームを運営している企業。 約55万人のエンジニアが登録しているプログラミング転職サイト『paiza(パイザ)』は、オンラインのコーディングテストを受けることで、書類選考なしで面接可能な求人企業が見つかる、スキルアップ/転職サービス。実際に動くプログラムを書く問題でエンジニアのスキルを可視化し、スキルがある人ほど就職や転職が有利になる。 どのような環境でもたくましく生きる職意識・スキルの高いプロフェッショナル・スペシャリスト人材(=技能人)の成長を支援し、日本の IT/Web エンジニアを世界レベルに引き上げることを目指している。

代表者名片山良平
設立日2012年2月13日
住所東京都港区北青山3丁目3番5号東京建物青山ビル5F
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