相続手続きを変革、エイジテック黎明期を切り拓くAGE technologiesの新たな一手

相続手続きを変革、エイジテック黎明期を切り拓くAGE technologiesの新たな一手

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KEPPLE編集部


相続による不動産の名義変更手続きサービス「そうぞくドットコム不動産」を運営する株式会社AGE technologiesがシリーズBラウンドにて、第三者割当増資と銀行融資による総額5.9億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、KUSABI、DGベンチャーズ、Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合、三菱UFJ信託銀行、りそなキャピタル6号投資事業組合。融資における借入先は、日本政策金融公庫とりそな銀行。

今回の資金調達により、不動産売却やファイナンスサービスなど、周辺事業の拡大や数年以内のIPOを目指す。

高齢社会の課題解決を支援

そうぞくドットコム不動産は、相続で発生した自宅や土地などの不動産の名義変更手続きを行うサービスだ。利用者は、戸籍や住民票などの必要書類を自ら収集することなく、オンライン上で手続きを完結させることができる。料金は完全定額で69,800円とわかりやすい点も特徴だ。
サービスの特徴
同社は他にも、相続で発生した銀行口座の払い戻しを行う「そうぞくドットコム預貯金」や、相続に関するノウハウを集めた「そうぞくドットコムマガジン」を運営する。

そうぞくドットコム不動産は2020年1月にリリースし、サービスを通じた累計の不動産登記件数は2.2万件を超える。今後はサービスを通じて得た相続データをもとに、提供サービスの幅を拡大する。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 塩原 優太氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

煩雑な相続手続き、求められる早急なデジタル化

―― これまで、相続手続きにはどのような課題がありましたか?

塩原氏:日本は世界一の高齢大国です。残念ながら死亡者数も増えていく中で、人が亡くなった際には、さまざまな相続手続きが必要となります。役所で行う手続きが多く、中でも戸籍の収集や申請書の作成作業などはかなり大変です。不動産相続についても同様で、手続きが煩雑であるがために、名義変更の手続きをしない人が増え、誰が所有しているかわからない不動産が多く存在しています。その結果、2024年4月より、相続に伴う不動産の名義変更手続きが義務化されることになりました。それほど大きな社会問題となっています。
高齢化の現状
また、ライフエンディング領域のサービスは、マーケティングが難しいビジネスです。インターネットを中心とした集客支援が重要視され、中間業者が増えてしまったことにより、エンドユーザーにかかる費用負担が大きくなってきた傾向が見られることも課題の一つです。

―― そうぞくドットコムを始めようと思ったきっかけを教えてください。

Age technologiesを創業する前に、新卒で入社をした会社でウェブマーケティングを学び、アプリ開発を行うスタートアップでの勤務を経て、3社目で中小企業の相続や事業承継に特化したコンサルティング企業に勤めました。DXという言葉がまだ存在しない頃から、アナログな分野の業務効率化に携わりたいと考えており、さまざまな事業に関わる中で、実際に支援している経営者の跡継ぎ問題などに直面しました。こうした経験から、広い視点で相続や超高齢社会という、今後数十年日本において重要となる巨大マーケットに目を向けるきっかけになりました。

―― そうぞくドットコム不動産リリース後のユーザーの反応について教えてください。

お客様から、「非常に使いやすく、費用感も手ごろ」という声を多くいただいています。例えば過去に相続手続きを行った経験のある方が、そうぞくドットコム不動産を利用することで、とても楽に手続きを行うことができたなど、過去の体験と比較してのポジティブな意見もあります。ただ、まだ認知度は低く「相続といえば、そうぞくドットコム」という純粋想起の確立を目指して、もっとサービスの認知度を高めていく必要があると日々痛感しています。

エイジテック黎明期に事業を加速

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

そうぞくドットコムの利用拡大や、不動産や預貯金以外にも証券や保険を扱う機能など、サービス開発を強化するために資金調達を行いました。2024年には、相続に伴う不動産名義変更手続きの義務化も控えていますので、さらなるプロモーション強化を行っていきます。

また今期は、金融機関向けプロダクトのローンチも控えています。これまでにそうぞくドットコムを通じて培った技術を、銀行手続きの効率化に役立てていただくことは社会的なインパクトも大きく、金融機関などのステークホルダーを巻き込むことで、業界全体の変革もスピーディーに進められると考えています。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

創業事業であるtoC事業に加えて、toB事業を2年ほど前から仕込んでおり、ようやく今年から事業として芽が出てくる見込みです。その先には、いよいよ本格的に不動産売却やファイナンスサービスなど、周辺事業の立ち上げを進めます。これまで相続手続きを入り口として、約500億円の相続財産データや約2万人の相続関係データが当社データベースに蓄積されています。既存事業を通じてこれらのデータ蓄積を加速し、「相続を起点としてお客様に最適な提案ができる、唯一のエイジテックカンパニー」というポジションを確立し、数年後のIPOを目指します。
今後の展望
我々の取り組む事業モデルは、人が亡くなることをきっかけとして始まるビジネスです。この領域はニッチでわかりにくい印象もありますが、今の日本の人口統計や社会課題を考えると非常に重要で、ビジネスとしても伸びることがほぼ確実な分野だと確信しています。私は「エイジテック黎明期」と呼んでいますが、まだ圧倒的に業界をリードするプレイヤーもおらず、今取り組むことによる事業インパクトや社会的意義も非常に大きいので、ぜひ当社ビジョンに共感いただける方からのご連絡をお待ちしています。

株式会社AGE technologies

株式会社AGE technologiesは、相続で発生した自宅や土地などの不動産の名義変更手続きサービス『そうぞくドットコム不動産』を運営している企業。 『そうぞくドットコム不動産』は、戸籍の取得代行、申請書の自動作成など、不動産の名義変更に関するすべての手続きがオンラインで完了する。完全定額制で、申請件数、不動産総額によって料金が変わることはない。利用者は役所に行く必要がなく、相続手続きにおける負担を軽減することができる。 2019年4月、Open Network Lab による『Seed Accelerator Program』第18期デモデイにて Best Team Award(最優秀賞)と Audience Award を受賞している。

代表者名塩原優太
設立日2018年3月20日
住所東京都豊島区東池袋1丁目18番1号HarezaTower20階
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