Prefab、4150万円を調達──建設業界の見積もり業務をAIで革新

Prefab、4150万円を調達──建設業界の見積もり業務をAIで革新

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建設業界向けのAIソリューションを開発する株式会社Prefabは、シードラウンドにて総額4150万円の資金調達を実施した。リード投資家としてANOBAKAが参画し、その他East Ventures、mint、エンジェル投資家4名が出資に参加した。

調達した資金は、AI技術開発の加速および事業体制の構築に向けた人材採用に充てられる。現在Prefabでは、CxOクラスからエンジニア、事業開発、カスタマーサクセス、セールス、マーケティング、HRに至るまで、創業メンバーの募集を進めている。

Prefabは、東京大学発のスタートアップとして2020年に設立され、建設・設備工事の見積もり業務に特化したAIソフトウェアの開発を行っている。工事図面をAIにより自動解析することで、従来は人手で行っていた部材の数量拾い出し作業(拾い出し)を効率化し、見積もりプロセス全体の大幅な短縮を可能にする。

同社が対象とする建設業界では、若年労働力の減少と高齢化が進行しており、29歳以下の従事者はわずか12%にとどまる(国土交通省「建設業を巡る現状と課題」より)。さらに、60歳以上の技能者は全体の4分の1にあたら25.7%を占めており、10年後にはその大半が引退することが見込まれ、多くを高い年齢層の熟練技能者に依存している状況だ。このような背景の中で、Prefabの技術は、人的リソースに依存しがちな積算業務の負担軽減と、企業の受注競争力強化を支援するものとして注目されている。

代表取締役CEOの寺町典隆氏は、大学在学中の2023年3月、「より価値あることに集中できる社会をつくる」というビジョンのもとPrefabを設立し、代表取締役CEOに就任。創業後は複数の事業を展開・撤退した経験を経て、現在は建設業向けAI SaaS事業を主軸に、AI受託開発事業も手がけている。

寺町氏は、「建設業界は深刻な人手不足に直面しており、さらなる発展のためにはAIの活用が不可欠です。Prefabは建設業界向けのAIソフトウェアを開発・提供する立場から、この課題に挑み日本の生産性を大きく引き上げてまいります。」述べている。(一部抜粋)

Prefabは今後、見積もり業務にとどまらず、建設業全体の課題に対し、技術を活用したソリューションを多角的に展開していく方針である。

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