キャラクターIP×Robloxで世界へ──finnが1億円調達、グローバル展開とスタジオ設立へ本格始動

キャラクターIP×Robloxで世界へ──finnが1億円調達、グローバル展開とスタジオ設立へ本格始動

xfacebooklinkedInnoteline

キャラクターを起点とする居場所づくりを推進する株式会社finnは、Central Japan Seed Fund、mint、田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)を引受先とするシードラウンドで、第三者割当増資による総額1億円の資金調達を実施した。

finnは、SNSを起点としたキャラクターIP事業およびソフトウェア開発事業を中核とするスタートアップだ。主要キャラクターである「にゃんつぶ」などSNS発のオリジナルIPを企画・制作し、2025年1月には キャラクターレーベル「finfinity」を立ち上げ、キャラクターIPの展開を進めている。自社エンジニア組織を基盤とし高速な検証・開発サイクルが特徴。ユーザー生成型ゲームプラットフォーム「Roblox」上でもゲームスタジオfinfinity studio設立に向けて動いており、国内外でIP浸透を目指している。

代表取締役CEOは都築亮吾氏。在学中にスタートアップを創業し、インドネシア向けのeスポーツ大会プラットフォーム「e-players」を提供。2022年に同社を売却し、事業部長としてeスポーツプラットフォームの海外展開を推進。2024年5月にfinnを設立した。高専時代から事業を推進してきた仲間とともに、キャラクターによる「なくならない居場所づくり」に取り組む。

Robloxは、2022年第4四半期から2024年第4四半期にかけて、日本市場におけるデイリーアクティブユーザー(DAU)が120%増加するなど、国内外で著しい成長を示している。ユーザー構成としては、世界全体で見ると約4割が13歳未満という若年層で占められており、一方で13歳以上のユーザーも年々存在感を増している。Z世代やアルファ世代は、テレビや紙メディアよりもゲームや動画配信、メタバースなどのデジタル環境に可処分時間を投下する割合が高く、Robloxはそうした世代が日常的に集まり、遊び、交流する主要なオンライン空間のひとつになりつつある。

こうした流れのなかで、日本発のキャラクターIPや企業コンテンツもRoblox上での展開を加速させている。ドラえもんの公式レーシングゲームや、日本企業が立ち上げたスタジオによるホラーゲーム、キャラクターIPを題材にしたワールドなど、日本発コンテンツが世界中のユーザーに遊ばれる事例が相次いでおり、数千万規模の訪問を集めるタイトルも登場している。Robloxは、日本発IPがグローバルなファンに直接アクセスし、新たな収益機会やブランド体験を設計するための実験場としても存在感を強めている。

今回の調達資金は、Roblox向けキャラクターIPのグローバル展開および関連スタジオfinfinity studioの設立、開発メンバーの採用強化に充当する計画だ。日本発のキャラクターIPを展開し、グローバル市場でその価値が発揮できるフィールドを広げていくことを目指すとしている。

※Roblox:2006年にサービスを開始したユーザー生成型ゲームプラットフォーム。同サービス上では、ユーザーがゲームを制作・共有・プレイできる。2021年にニューヨーク証券取引所に上場している。

画像はfinnプレスリリースより

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

ケップルグループの事業