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資金調達で加速する日本農業、効率化と海外展開で事業拡大


農産物の生産から販売、輸出まで一貫展開する株式会社日本農業は、シリーズCエクステンションラウンドにて、第三者割当増資による約13億円の資金調達を実施した。
今回の引受先は、アイザワ・インベストメンツ、ALHD Pegasus Tech Ventures, L.P.、阿波銀キャピタル、サーラコーポレーション、鈴与商事、DGりそなベンチャーズ1号投資事業有限責任組合、北洋SDGs推進3号投資事業有限責任組合、マイスターエンジニアリング、三菱UFJキャピタル10号投資事業有限責任組合。これによりエクイティファイナンスによる累計調達額は約57億円となった。
日本農業は、生産から販売・輸出までを一貫して展開する農業系スタートアップである。青森県産りんごをはじめ、ぶどうやもも、さつまいも、キウイ きういなど複数品目の大規模園地を国内外で運営し、高密植栽培や大型選果機器の導入による自動化などで生産性向上を図る。
また、自社販路を活用した日本産農産物のグローバル展開、産地直送の全国展開、海外販売支援も推進する。さらに、企業や農業従事希望者向けの農業参入支援パッケージサービス「ニチノウパック」も提供しており、オペレーション構築や販売支援まで一括で担う体制を構築している。
高齢化と人口減少に伴い農業従事者の減少が進み、農林水産省の試算※では、2030年には2020年比で約3割の農地が失われる見込みだ。日本の農業の持続性が問われるなか、産業を維持・発展させるには、規模拡大による生産性向上とコスト削減を進め、海外でも競争力のある農業をつくる必要がある。
日本農業は「日本の農業で、世界を驚かす」をミッションに、生産から販売までを一気通貫で担い、産業の構造転換を目指す。生産性と収益性を高める農業モデルを構築し、担い手の安定収入にもつながる持続可能な農業の実現を推進している。
代表取締役CEOは内藤祥平氏。慶應大法学部在学中に鹿児島とブラジルで農業法人の研修を経験し、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校農学部へ1年間留学。卒業後はマッキンゼーに入社し、日本支社で農業セクターを担当。2016年10月に退社し、同年11月に株式会社日本農業を設立、CEOに就任した。
内藤氏は、「改正された「食料・農業・農村基本法」に基づく「食料・農業・農村基本計画」が2025年4月に閣議決定され、日本の農業は今後5年間で大きく構造転換する時代に入りました。私たちが注力する生産から販売・輸出までのバリューチェーンの創出や、企業の農業参入による大規模化は、より一層重要性を増しています」とコメントしている。(一部抜粋)
今回調達した資金は、バリューチェーンのさらなる最適化に向けた運転資金および設備投資に充当する方針だ。日本農業の主力商品である青森県産りんごの市場拡大に加え、農業参入支援事業の成長を一段と加速させる。バリューチェーンの最適化と持続可能な農業モデルの構築を通じて、「儲かる農業」への転換に取り組む構えだ。
※農林水産省:「基本計画の策定に向けた検討の視点 我が国の食料供給(農地、人、技術)」
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