高品質・短納期で工事費の見積もりを算出、AIを活用する先端の積算事務所へ

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KEPPLE編集部

建設会社・設計事務所向けに積算代行サービスを提供する株式会社WIREBASEがシードラウンドにて、DUAL BRIDGE CAPITALを引受先とした第三者割当増資による2000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回の資金調達により積算代行の実績を積み重ね、積算をAIで自動化するプロダクトの開発を進める。

プロ積算士と案件をつなぐ積算代行サービス

積算は建設業界において、設計図や仕様書から材料・数量を拾い出し、建設に必要な工事費の見積もりを算出する業務のことをいう。1案件の積算には、数十時間から数百時間の大幅な工数が割かれているといわれる。

工数のかかる業務のため、積算業務を専門の積算事務所に依頼することは少なくない。一方で小規模な積算事務所が多く、対応リソースは不足している。そのため設計事務所やゼネコンは、納期遅延などにより数千万円以上の機会損失が発生することもあり、積算外注に関する課題を多く抱えていた。

サービス全体像
WIREBASEは、厳正な審査を通過した、多くの副業やフリーランスの積算士と連携し、各パートナーの日稼働時間を管理することで、多くの案件に柔軟に対応する。2022年12月に積算代行のサービスを開始した。

今回の資金調達に際して、代表取締役 中村 伸志氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

現場ニーズから積算代行サービスの提供を決意

―― 積算業務に関する課題について教えて下さい。

中村氏:積算は非常に重要な作業である一方で多くの時間を要し、建設業界では積算士の不足が深刻な問題となっています。積算の方法や図面の内容は会社ごとに異なります。そのため汎用的なソフトウェアでは、企業に最適な積算を行うには不十分です。経験豊富な専門家が手を動かして品質を担保することが重要ですが、人手不足により、積算を自社内で完結することも困難です。

人手不足には、働き方改革による残業規制も影響しています。また、小規模な積算事務所が多いため、積算の需要があったとしても限られた案件しか対応できず、リソースが足りていません。

積算外注の課題
自社での対応や外注による積算もできず、見積の提出や入札ができないことで、結果的に数千万~数億円規模の案件の失注や、入札の見合わせに繋がってしまうこともあります。

また積算を外注しても納品までに時間を要することや、物件ごとに担当者が変わることなどの要因により、品質にばらつきが生じることもあります。価格設定が不明瞭なことも多く、積算外注について企業が抱える悩みは少なくありません。

スタートアップスカウト

―― 創業のきっかけについて教えてください。

前職では新規事業の立ち上げやマーケティング、ウェブサイトのコンサルティングに携わっていました。両親が個人事業主として働いていた背中を見て、いつかは自分自身でビジネスを立ち上げたいという思いを抱いていました。

この夢を実現するためにWIREBASEを立ち上げ、当初はECショップの開設支援やウェブ会議関連のサービスを提供していました。創業1年後には、大学時代の友人である仲内が共同創業者として参加し、一緒に事業を推進しています。

―― どのようなきっかけから積算代行を始めたのでしょうか?

2022年にニッセイ・キャピタルのアクセラレーションプログラム「50M」に参加する機会があり、その際に、当時は「50M」の責任者であり、今回ご出資いただいたDUAL BRIDGE CAPITALの伊東さんと出会いました。

さまざまな事業をリサーチする中で、積算業務に関する課題に気付き、AIを活用して積算を効率化するプロダクト開発をしようと思ったことが当初の着想です。事業化に向けてヒアリングを行ったところ、プロダクトそのものよりも積算を外注したいというニーズのほうが多く、まずは積算代行のサービスとして2023年1月に開始しています。

積算業務の自動化で業界を下支え

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

優秀な積算士の採用を通じて品質を担保したサービスの提供に加えて、より効率的にパートナーや案件を管理する仕組みの構築を主な目的に、資金調達を行いました。

また、今回出資頂いたDUAL BRIDGE CAPITALが属するミダスグループは、アミューズメント業界でM&Aを通じて成長し、IPOを果たしたGENDAへの出資・支援実績があります。今後はDUAL BRIDGE CAPITALの支援を通じて、小規模事務所の多い積算領域においても、ロールアップ戦略による成長を視野に入れて取り組んでいきます。

また、スタートアップの人材競争も激しい中、同社の人材ネットワークを活用することで、優秀なエンジニアなどの採用を強化することも目的の一つです。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

今後は、人手が介在しなくとも、図面をもとに積算を行うようなプロダクト開発を予定しています。そのためにも、これから1年間で積算代行を通じた顧客基盤を築き、図面や積算に関するデータを蓄積することが重要です。

2024年には、200社以上の顧客獲得を目標としています。2025年頃には顧客数の増加に加えて図面データを順調に蓄積しながら、AIを活用して積算業務を自動化するプロダクトの開発を本格化する予定です。

当社は建設業界において、既存の課題を抽出しながら、建設業界の基盤を下支えするような企業となることを目指しています。そのためにも、まずは高品質な成果物を納品するための仕組み構築が必要です。ゼネコンや設計事務所との取引を増やしながら、M&A積算の自動化ツールを活用することで、業界ナンバーワンの積算事務所になることを目標に取り組みます。

株式会社WIREBASE

株式会社WIREBASEは、積算代行サービス『WIREBASE(ワイヤーベース)』を運営する企業。 『WIREBASE』は、積算専門スタッフが、積算・数量拾いを代行するサービス。数量調書(拾い書)、内訳書作成、検品管理をフルサポートする。官公庁案件、民間案件、意匠・構造一式、設備一式、本積算、概算積算など幅広く対応が可能。

代表者名仲内博紀, 中村伸志
設立日2020年10月19日
住所東京都千代田区丸の内2丁目3番2号郵船ビルディング4階412-B
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