遠隔就労プラットフォームのジザイエ、6億円を調達ー建設・製造業の“遠隔化”を加速

遠隔就労プラットフォームのジザイエ、6億円を調達ー建設・製造業の“遠隔化”を加速

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遠隔就労プラットフォームを開発・提供する​株式会社ジザイエは、シリーズAラウンドにおいて総額約6億円の資金調達を実施した。

本ラウンドには、既存投資家である15th Rock、サムライインキュベートに加え、新たにレオス・キャピタルパートナーズ、SMBCベンチャーキャピタル、静岡キャピタル、みずほキャピタル、山梨中銀経営コンサルティング、MIRAISEが参画。また、山梨県からのJ-KISS型新株予約権、みずほ銀行および山梨中央銀行からのデットによる資金調達も含まれている。

同社は2022年11月に設立され、リモートワークが困難とされる建設現場や製造業の工場などにおける遠隔就労を実現する、リアルタイム遠隔就労支援プラットフォーム「JIZAIPAD」を提供。​JIZAIPADは、高品質な映像データを圧縮して伝送できる独自の映像圧縮伝送技術を活用し、通信環境が不安定な場所でも高解像度・高フレームレートの映像を低遅延で遠隔地に届けることが可能だ。​2023年の正式リリース以降、建設、製造、エネルギー、災害対応などさまざまな現場に導入されている。

代表取締役CEOの中川 純希氏は、大学院在学中、米ワシントン大学でサービスロボティクスの研究に従事。その後リクルートで新規事業開発に携わった後、CtoCアプリのスタートアップを共同創業。JST ERATO「自在化身体プロジェクト」では研究推進主任として産学連携や社会実装を担当。2022年にジザイエを共同創業した。

中川氏は、「私たちジザイエは、現場の限界を技術で超える『遠隔就労』の社会実装を目指し、これまで建設・製造・災害対応など多様なフィールドでの導入と検証を積み重ねてきました。労働力不足や移動コスト、安全性といった構造課題に対し、現場に“行かずに完了できる”新しい働き方の選択肢を届けたいと考えています。」とコメントしている。

近年、建設業界や製造業界では人手不足が深刻化しており、遠隔操作技術の導入による業務効率化や安全性の向上が求められている。​JIZAIPADは、これらの課題解決に寄与するものとして注目されている。 ​

今回の調達資金は、以下の重点分野に活用される予定である。

1.JIZAIPADおよび関連プロダクトの開発体制強化・量産化

2.AI圧縮伝送技術の高度化・低遅延化

3.アジア・北米を中心としたグローバル展開

4.エンジニア・プロダクト人材の採用強化

5.建機メーカー・インフラ企業との共同開発プロジェクト推進

今後も、建設・製造・インフラ・災害復旧など、物理的制約の多い現場での遠隔操作や点検を可能にし、現場のDXを加速させる方針だ。

画像はジザイエプレスリリースより

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