【2024年9月更新】ペットの健康をサポートするペットテックスタートアップ6選

【2024年9月更新】ペットの健康をサポートするペットテックスタートアップ6選

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KEPPLE編集部

伸長するペット関連市場

コロナ禍での「巣ごもり需要」などを背景に、ペット関連市場が拡大している。矢野経済研究所によると、国内の2022年度のペットビジネス市場は、前年度比103.7%増の1兆7825億円となった。25年度にはさらに1兆9517億円にまで伸びると予測する。中国や東南アジアなど海外市場の伸びしろも大きい。

ペットビジネスにはペットフードや日用品、医療・保険、介護ケア、葬祭など、幅広い商品やサービスがある。動物の幸福を追求する「アニマルウェルフェア」への意識の高まりとともに、スタートアップのすそ野も広がっている。また、デジタル技術を活用したペットケアや健康管理サービスの需要も急増しており、IoTやAIを取り入れた製品開発が進んでいる。今後は、これらの新技術を活用した個別ニーズに応えるサービスが市場拡大のカギとなるだろう。

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スタートアップ6選

株式会社Carelogy

企業HP:https://carelogy-japan.com/

猫の痛みを検知する「CatsMe!」を開発・運営する。CatsMe!は、猫の顔写真をアップロードするだけで、AIが猫の表情を分析して痛みの徴候を調べることができる無料のWebアプリだ。猫の痛みを検知し、来院を促すことで病気の早期発見や健康のモニタリングに貢献する。2023年5月のリリースから約1年の間で世界50以上の国・地域、累計23万人以上のユーザーを獲得している。

2024年1月には、QXLVを引受先としたJKISS型新株予約権の発行により資金調達を実施した。

株式会社RABO

企業HP:https://rabo.cat/

テクノロジーを使った猫の見守りサービスを展開する。アプリの「Catlog」は猫の首元につけるたデバイスで、食べる・走る・寝るなどの行動を検知する。体調不調につながるサインをとらえ自動で記憶される。外出先からもリアルタイムの行動を確認ができる。IoTデバイス「Catlog Board」ではトイレの下に置くだけで排泄の量や回数、体重を自動で記録する。体調や泌尿器の状態などをAIシステムでチェックする。

2022年4月、ユニ・チャームなどを引受先とする第三者割当増資で約13.2億円の資金調達を発表。累計資金調達額は、国内ペットテック・スタートアップとして最大の21.7億円になった。ユニ・チャームとは製品の共同開発や海外展開でも連携する。2024年6月には、睡眠の質を分析し評価する「睡眠スコア」機能を追加したと発表した。

株式会社PETOKOTO

企業HP:https://corp.petokoto.com/

素材にこだわったペットフードの販売、情報メディアの運営、保護された犬猫と飼いたい人のマッチングサイト運営、の3つの事業を展開する。可処分所得が高く、ペットにお金をかけられる層が顧客ターゲット。自社メディアやSNSに加え、旗艦店や施設などオンラインとオフラインの双方から集客を目指している。また、品質には問題ない廃棄されてしまう食材の利用することによるフードロス削減やバイオマスインキ配送ボックスに採用しCO2削減に貢献するなど、環境にも配慮している。

2023年12月には、シリーズBラウンドにて、あすかイノベーション、QRインベストメント、北陸地域ベンチャーファンド、楽天キャピタル、個人投資家2名を引受先とした第三者割当増資による約4.2億円の資金調達を実施した。

株式会社アニポス

企業HP:https://anipos.co.jp/

ペットの保険金を請求できるアプリ「アニポス」を展開する。診療明細原本の写真をアップロードするだけで、保険金を請求できる。保険会社から書類を取り寄せたり、病院で診断書をもらったりする作業も必要ない。診療明細データ1件毎に、動物救済の団体へ公益社団法人アニマルドネーションを通じて同社が寄付をしている。

2024年5月には、ペット専属の専門家AIサービス「もしぺ」を正式リリースした。2024年8月には、新しいかゆみケアサービス「すぐケアペット」をリリースした。

犬猫生活株式会社

企業HP:https://inuneko-seikatsu.co.jp/

国産・無添加にこだわったペットフードを開発・販売する。認定工場で栄養素を逃さない「低温加熱製法」で作った栄養食のほか、おやつやサプリメントもある。獣医師がレシピを監修し、食事やしつけの悩みの相談にも答えるサポート体制も持つ。2024年3月に累計の販売実績3500万食を突破している。また、予防医療専門の往診動物病院「犬猫生活 往診クリニック」も展開しており、通院が苦手なペットでもいつもの環境でリラックスして診察を受けることができる。

2024年8月には、サプライチェーンにおけるCO2排出量の年間約4トンの削減を実現したと発表した。また、7種のおやつ「はなまるおやつ」の販売を開始した。

株式会社TYL

企業HP:https://pet-tyl.co.jp/

「ペットの家族化」をミッションに掲げ、動物病院支援とペットの飼い主支援という両輪で多くのサービスを展開する。動物病院向けでは予約システムの導入やマーケティングなどのコンサルティングを手掛ける。獣医師や動物看護師、トリマ―、牧場スタッフなどペット・動物業界の求人転職サイト「アニマルジョブ」では、20243年93月時点で全国約24000件の求人を掲載する。

2023年6月には、アドインテと業務提携を締結し、ペットの飼い主に特化したデジタル広告「HearPet Personal」の提供を開始した。2024年5月には、獣医師・獣医学生に向けたYouTubeチャンネル「獣医師チャンネル」を開設した。

多様化するペットビジネス

今回紹介した企業は、社会的な意義を掲げてペットビジネスを展開する。AIやITの力を生かして独自のサービスを生み出す動きが活発になり、消費者の多様なニーズに応えている。ペット業界全体の持続的な発展にもつながると期待されており、今後もペット関連のスタートアップの動向には今後も注目が集まりそうだ。

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※矢野経済研究所「ペットビジネスに関する調査を実施(2024年)

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  • #ペット
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