アフリカ向け事業を手がけるスタートアップ6選

アフリカ向け事業を手がけるスタートアップ6選

written by

KEPPLE編集部

目次

  1. アフリカの急速な人口増加に伴う支援の重要性
  2. スタートアップ6選
    • 株式会社Dots for
    • Degas株式会社
    • 株式会社spiker
    • SORA Technology株式会社
    • 株式会社シュークルキューブジャポン
    • 株式会社Connect Afya
  3. 医療・農業・インフラ支援が導くアフリカの未来

アフリカの急速な人口増加に伴う支援の重要性

アフリカの急速な人口増加に伴い、医療、農業、インフラへの支援がますます重要になっている。JETRO(日本貿易振興機構)によると、アフリカ54カ国の総人口は2022年に約14億820万人。2030年には約16億9009万人に増加すると見込まれている。世界人口に占めるアフリカの割合は、2022年の17.7%から2030年中に20%を超え、2100年には37.8%にまで達すると予測される。

多くの地域では、医療従事者や医薬品が不足しており、医療サービスの充実が喫緊の課題となっている。人口増加に伴い病院や診療所の需要も増加している。さらに、道路、鉄道、電力、水道などのインフラ整備が進むことで、生活環境の改善が実現し、農業や医療の安定にもつながる。

これらの分野への支援は、アフリカの持続可能な発展と経済成長を支えるために不可欠だ。今回は、こうしたアフリカ地域の課題解決に取り組むスタートアップを紹介する。

スタートアップ6選

株式会社Dots for

企業HP:https://dotsfor.com/jp

アフリカ農村部を中心に通信ネットワーク網を構築し、デジタル化を推進する。農村住民に対してデジタルサービスと通信インフラ、デバイス販売を組み合わせて提供している。Dots forは分散型無線ネットワーク技術「d.CONNECT」を利用して、通信設備の設置やデジタルサービスを提供している。これまでの基地局を中心としたスター型ネットワークとは異なり、複数の無線ルータを選択的に分散して送信することで、大規模な初期投資を不要とし、従来の通信サービスよりも安価に提供できる。

2024年5月には、Soil による助成金による1000万円の資金調達を実施した。

Degas株式会社

企業HP:https://www.degasafrica.com/

アフリカの小規模農家の所得向上を目指し、テクノロジーを駆使した小規模農家マネジメントとファイナンス事業を展開する。ガーナを中心に、自社開発アプリを活用し、小規模農家へ種子や肥料など農業資材の貸付や営農支援、収穫物の回収・貯蔵・管理・販売を一貫して行う「農家ファイナンス事業」を運営している。

2023年12月には、Animal Spirits、GCP-J、博報堂DYベンチャーズ、南都キャピタルパートナーズ、池森ベンチャーサポート合同会社、プライマルキャピタル、エンジェル投資家数名を引受先とした第三者割当増資と融資による9.7億円の資金調達を実施した。2024年3月には、事務局を務める炭素クレジットによって気候変動と途上国の課題解決を目指すJAHQCC(Japan Alliance for High Quality Carbon Credit)に、東京ガス、関西電力、商船三井の3社が新たに加盟。

株式会社spiker

企業HP:https://www.spiker.jp/

分娩監視装置のデータ解析AIおよび中央監視ソフトの開発を行う。同社はAIを活用して、分娩監視装置で測定する胎児の心拍や妊婦の子宮収縮に関するデータ解析に加え、解析した内容を表示できる中央監視ソフトを開発する。胎児に十分な酸素がいきわたっているかを観察し、データを解析することで、胎児への酸素供給が不十分な際にはアラートで知らせることが可能。アフリカをはじめとした途上国で、医療人材の不足による周産期死亡などの課題解決に取り組む。

2023年7月には、プレシリーズAラウンドインクルージョン・ジャパン、DGインキュベーション等を引受先とした第三者割当増資による8300万円の資金調達を実施した。

SORA Technology株式会社

企業HP:https://sora-technology.com/

ドローンによる医薬品の配送サービスを開発する。ドローンとAIを活用し、アジア・アフリカを中心に医薬品を配送している。また、マラリアなど蚊を媒介する感染症を根絶するため、蚊の幼虫が生息する水たまりにドローンを利用して殺虫剤を散布する。

2024年4月には、第4回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞「医療の部」を受賞した。2024年5月には、ジェトロ(日本貿易振興機構)が主催するアフリカ市場開拓支援プログラム「ジャパンテック・アフリカチャレンジ」に採択された。プログラムの支援策の一環として、「GITEX AFRICA 2024」に出展した。

株式会社シュークルキューブジャポン

企業HP:https://www.sucrecube.co.jp/

セネガルの未電化村落に通信・電力を届ける「TUMIQUI」事業を運営している。太陽パネル、充電・蓄電とインターネット機能を1つのキットとした「TUMIQUI Smart Kit」と太陽光発電パネルと長距離通信アンテナを組み合わせた「TUMIQUI Power Digital Solutions」の2つのサービスを西アフリカ・セネガル共和国を拠点に展開。

2022年6月には、K4 Ventures、シブサワ・アンド・カンパニーを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。2022年8月には、宇宙空間における光を利用した高速通信サービスを開発するワープスペースと通信手段の構築に向けた実証試験の検討に関する契約を締結した。

株式会社Connect Afya

企業HP:https://connectafya.com/

アフリカ・ケニアを拠点に医療の提供を行う。ケニア現地法人のCA Medlynks Kenya limitedを通じて、臨床検査ラボを運営。HIV・STI、ガン検診、PCR検査を提供している。また、ケニアの主要私立病院を含む医療機関・研究施設に対し、PCR検査に関わる検査機器・試薬などを提供している。

2020年12月には、同仁グループを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。

医療・農業・インフラ支援が導くアフリカの未来

医療、農業、インフラの各分野での支援は、人口が急増するアフリカにとって、持続可能な発展と経済成長の鍵となる。今後も多くの企業やスタートアップが、アフリカの発展に貢献していくことが期待されるだろう。

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※JETRO(日本貿易振興機構)「人口増加にみるアフリカ市場の可能性と課題

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  • #農業IT支援
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