19億円調達のペイトナー、スモールビジネスに特化した決済プラットフォーム構築へ

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KEPPLE編集部

小規模事業者向けの決済サービス、与信モデルの企画開発を行うペイトナー株式会社がシリーズBラウンドにて、第三者割当増資およびデットファイナンスによる19億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、W fund、オリックス・キャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズ、セゾン・ベンチャーズ、ユナイテッド、SMBCベンチャーキャピタル、Chatwork、アイキューブドベンチャーズの8社。デットファイナンスの引受先は非公開となっている。

調達した資金は、プロダクトの機能拡充や採用・組織体制の強化に充て、キャッシュマネジメントプラットフォームの構築を目指すとしている。

小規模事業者のキャッシュマネジメントを簡単に

ペイトナーは、スモールビジネスやフリーランスに特化した「ペイトナー ファクタリング」と、請求書の振り込みまでを自動化した請求書受領サービス「ペイトナー 請求書」を提供する。

ペイトナー ファクタリングは、売掛債権(請求書)を買い取って早期に現金化するファクタリングをオンラインで完結できるサービス。2019年8月に提供開始し、累計申込数は個人事業主やフリーランスを中心に5万5000件を突破している。申請から着金まで最短10分というスピードと、手数料が一律10%で変動しないことも特徴だ。同社が強みとするのは与信のアルゴリズム。蓄積してきた膨大なデータをもとに、確定申告や決算書に依存しないスコアリングモデルを開発したという。

一方のペイトナー 請求書は2022年9月にスタートしたばかり。GMOあおぞらネット銀行と提携し、メールで受け取った請求書の自動保管から、AI-OCRと専属オペレーターによるデータ化、振込業務まで自動化するサービスだ。中小企業の中でも、経営者自らが請求書業務を兼ねているようなユーザーがターゲットとなる。

ペイトナー請求書
今回の資金調達に際して、代表取締役社長 阪井 優氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

効率化を求める声が多かった資金管理サービス

―― これまでの資金管理サービスにはどのような課題がありましたか?

阪井氏:中小事業者の方が資金管理できるサービスや、ファクタリングサービスのような簡単に資金調達できるサービスは、今はまだ少ない状況です。クラウドの会計ソフトなどは出てきていますが、請求書、経費精算などの細かいセグメントでより使いやすいサービスが増えていくのは、まだまだこれからだと思います。

スタートアップスカウト

―― ペイトナーファクタリングを始めようと思ったきっかけを教えてください。

私は起業前に、ベンチャー企業でアライアンスを担当していました。お客様である地銀の方から紹介されて、飲食店や製造業を営む個人事業主や中小企業の経営者に、さまざまなお話を伺う機会がありました。その際に多くの方から、資金繰りやお金の管理などが未だにアナログであることや、もう少し簡単に効率良くしたいという声を聞きました。そういったニーズにマッチするWebサービスを提供しようと思ったのが、起業のきっかけです。

ファクタリングに関しては、従来は大企業から中堅企業向けのサービスが主流でした。そこで私たちは、より手軽に素早く利用できる部分を研ぎ澄ますことで、個人や小規模事業者にとって使いやすいプロダクトとして「ペイトナー ファクタリング」をリリースしました。

BtoB決済プラットフォームの構築を目指す

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

採用を強化して、上場を目指して組織体制を作ることです。プロダクトの機能を開発するスピードを早め、さらに事業を伸ばしていくことが必要となります。当社のビジネスモデルで一番の肝になるのは開発なので、優秀なエンジニアを採用してチームビルディングに取り組みたいと考えています。現在、正社員10数名ほどの組織を、1年後には少なくとも2倍くらいに増やしたいです。

―― 今後の展望を教えてください。

まずは2つの既存プロジェクトを磨き込むことが大事です。リリースしたばかりの「ペイトナー 請求書」の開発をさらに進め、既存のファクタリングサービスとの連携を完遂したら、次の新たなサービスを考えようと思っています。

お金に関わる業務で、ストレスを感じる作業はまだまだあります。そういった負荷のかかっている部分を特定し、サービスを提供していきます。将来的にはサービスを統合し、資金管理や資金繰りを最適化できるような決済プラットフォームの構築を目指しています。

サービス資料画像

積極的に学んでスキルアップできる環境

当社には好奇心が強く、学ぶことに対して貪欲なメンバーが集まっています。できたばかりの新しいサービスなので、特に創業期のものづくりに携わりたいエンジニアの方には興味を持ってもらえるのではないでしょうか。もちろんエンジニアに限らず、自分のスキルを伸ばしたい、もっと学習して成長できる環境が欲しい、というアグレッシブで前のめりな方に来てもらえるといいですね。

ペイトナー株式会社

ペイトナー株式会社は、BtoB決済サービス『ペイトナーファクタリング』や、請求書受領サービス『ペイトナー 請求書』を運営する企業。 『ペイトナーファクタリング』は、売掛債権(請求書)を買い取り、早期に現金化するファクタリングをオンラインで完結できるサービス。ユーザーは、取引先に既に発行した請求書データを専用フォームに登録し、最短10分でお金を受け取ることができる。 2022年9月からスタートした『ペイトナー 請求書』は、請求書の管理・振り込みまでを自動化するサービス。

代表者名阪井優
設立日2019年2月4日
住所東京都港区赤坂1丁目12-32アーク森ビル3階
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