生体データ×AIでドライバーの安全を支援するenstem、1.4億円を調達—プロダクト開発・マーケティング強化へ

生体データ×AIでドライバーの安全を支援するenstem、1.4億円を調達—プロダクト開発・マーケティング強化へ

xfacebooklinkedInnoteline

ドライバー向けの健康・安全管理サービスを提供するenstemは、マーキュリアインベストメントをリード投資家とし、長瀬産業および既存投資家のインクルージョン・ジャパンを引受先とした第三者割当増資により、総額1.4億円の資金調達を実施した。調達資金は、プロダクト開発、人材採用・育成、マーケティング活動の強化に充て、事業拡大を目指す。今回のラウンドは1stクローズであり、2ndクローズに向けて調達を継続する予定である。

同社は、生体データを活用し、運送業界のドライバー向け健康・安全管理サービスを提供している。2022年6月には「Nobi for Driver」をリリースし、2年半で累計導入社数は300社を超え、順調に成長を遂げている。Nobi for Driverは、スマートウォッチを活用してドライバーの安全と健康を見守るサービスだ。AIが心拍データをリアルタイムに分析し、眠気や体調不良の兆候を検知して、ドライバーと管理者にアラートを送信する。また、ドライバーごとの体調傾向を可視化し、事故リスクの軽減に貢献する。昨年には作業員向けサービス「MAMORINU」をリリースし、製造業や倉庫業、保守・保全業務などの現場作業員向けに、健康・安全管理や業務改善を支援するサービスを提供している。

2024年8月には、大垣共立銀行の取引先企業の健康起因事故の軽減に貢献するため、ビジネスマッチング業務を開始した。

代表取締役の山本 寛大氏は、中学から高校時代をアメリカ・シリコンバレーで過ごし、テクノロジーが世界をどのように変革していくのか、その可能性に興味を抱いた。大学卒業後、新卒でGoogleに入社し広告営業に従事。その後、AI技術の可能性に惹かれ、Cogent Labsに参画。2019年6月にenstemを設立し、代表取締役に就任した。

物流業界や製造業では、ドライバーや作業員の労働環境の改善や安全対策が重要な課題となっている。生体データとAIを活用したenstemのサービスは、事故率の削減や作業効率の向上に寄与する可能性があり、業界からの注目が高まっている。

今回の資金調達により、プロダクト開発体制やマーケティング活動を強化し、さらなる事業拡大を目指す。これにより、ドライバーや作業員の安全・健康管理の分野で、より多くの企業や現場へのサービス提供が期待される。

画像はenstemプレスリリースより

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

投資家向けサービス

スタートアップ向けサービス