関連記事
生体データ活用でドライバーの事故を防止、運送業界の新たな支えに

ドライバー向けの健康・安全管理サービスを提供するenstemは、マーキュリアインベストメントをリード投資家とし、長瀬産業および既存投資家のインクルージョン・ジャパンを引受先とした第三者割当増資により、総額1.4億円の資金調達を実施した。調達資金は、プロダクト開発、人材採用・育成、マーケティング活動の強化に充て、事業拡大を目指す。今回のラウンドは1stクローズであり、2ndクローズに向けて調達を継続する予定である。
同社は、生体データを活用し、運送業界のドライバー向け健康・安全管理サービスを提供している。2022年6月には「Nobi for Driver」をリリースし、2年半で累計導入社数は300社を超え、順調に成長を遂げている。Nobi for Driverは、スマートウォッチを活用してドライバーの安全と健康を見守るサービスだ。AIが心拍データをリアルタイムに分析し、眠気や体調不良の兆候を検知して、ドライバーと管理者にアラートを送信する。また、ドライバーごとの体調傾向を可視化し、事故リスクの軽減に貢献する。昨年には作業員向けサービス「MAMORINU」をリリースし、製造業や倉庫業、保守・保全業務などの現場作業員向けに、健康・安全管理や業務改善を支援するサービスを提供している。
2024年8月には、大垣共立銀行の取引先企業の健康起因事故の軽減に貢献するため、ビジネスマッチング業務を開始した。
代表取締役の山本 寛大氏は、中学から高校時代をアメリカ・シリコンバレーで過ごし、テクノロジーが世界をどのように変革していくのか、その可能性に興味を抱いた。大学卒業後、新卒でGoogleに入社し広告営業に従事。その後、AI技術の可能性に惹かれ、Cogent Labsに参画。2019年6月にenstemを設立し、代表取締役に就任した。
物流業界や製造業では、ドライバーや作業員の労働環境の改善や安全対策が重要な課題となっている。生体データとAIを活用したenstemのサービスは、事故率の削減や作業効率の向上に寄与する可能性があり、業界からの注目が高まっている。
今回の資金調達により、プロダクト開発体制やマーケティング活動を強化し、さらなる事業拡大を目指す。これにより、ドライバーや作業員の安全・健康管理の分野で、より多くの企業や現場へのサービス提供が期待される。
画像はenstemプレスリリースより
スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ。
1週間分の資金調達情報を毎週お届けします。
※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします
※配信はいつでも停止できます
投資活動のあらゆる情報を一元的に管理できる案件管理機能を中心に、社内外への報告資料の自動作成機能やダッシュボード機能をご提供。
スタートアップ企業の事業概要、時価総額、株主情報、役員情報など、幅広いデータをご提供。
ファンドの経理や決算、分配計算や監査法人対応、親会社へのレポーティングまで、幅広くご提供。
独自のデータベースと知見を活かして、スタートアップに特化した株価算定・投資検討デューデリジェンスをご提供。
事業方針の変更で売却ニーズを抱える事業会社、満期が近づくファンド等が保有するスタートアップの株式をダイレクトに買取。