リスク管理ツールのGlocalist、日本企業の海外展開を支援

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KEPPLE編集部


海外ビジネスのリスク情報対策ツール「Glocalist」を運営する株式会社Glocalistが、J-KISS型新株予約権による1.3億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

引受先は、クオンタムリープベンチャーズ、サイバーエージェント・キャピタル、ココナラスキルパートナーズ、ゼロワンブースターキャピタル、MS・HAYATE1号投資事業有限責任組合の5社。

調達した資金によりプロダクト開発および拡販のための体制構築を強化し、現在対応しているベトナム・インドに加え、2023年2月には、タイ・インドネシア・マレーシア版のサービスを開始する。そして、日系企業ならびにEU企業・US企業が海外展開している上位11か国13エリアをカバーしていき、さらなるエリア拡大を進める。

海外ビジネスの「リスク管理」から「アクション」まで導く

Glocalistは、海外に進出している企業向けに、海外ビジネスのリスクを即時探知・共有・一元管理するリスク情報対策ツールだ。

各国の官公庁・行政機関・諮問機関から即時収集した「公告データベース」をはじめ、検知したリスクの社内共有やタスク管理ができるなど各種機能を提供する。企業は、海外ビジネスのリスクを即時検知し迅速な対策を行うことで、現地事業撤退や予想だにしない制裁金を回避し、適切なリスクテイクで事業損失を大幅に軽減できる。
Glocalist サービス説明資料
同社は、日系企業の進出ニーズが高く、政府のガバナンス領域のDXが進んでいるベトナムとインドからサービスをスタートさせた。即時収集したデータをもとに翻訳APIを掛け合わせて、精度の高い日本語と英語で情報を提供している。現在、海外進出している製造業界やインフラ業界の大手上場企業を中心に導入検討が進んでいるという。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 吉川 真実氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

海外進出企業にリアルタイムで正しい情報を

―― これまで、海外ビジネスにおけるリスク管理にはどのような課題がありましたか?

吉川氏:日系企業の海外拠点数が年々増える中、進出国政府の不透明な制度や突然の規制変更が原因で事業継続に支障をきたした日系企業の割合も増加しています。正しい情報を素早く入手することが困難で、多くの企業が現地の対応の難しさに直面しています。

自社が抱える海外ビジネスのリスクについて、弁護士や社労士など、誰に相談したらいいのか、判断がつかないことも多々あります。これまでは現地の日本人会や日本商工会の方々とやり取りしながら物事を進めるなど、コミュニティ頼みな部分があり、素早くリスクに対応できていませんでした。

また、企業の社会課題に対する取り組みが、慈善的な色合いから経営戦略そのものへと変化し、SDGsやESGの重要性が叫ばれる中、「地政学リスク」「各国の政策や法規制リスク」「経済安全保障リスク」が急速に存在感を増しています。複雑化する海外リスクへの課題を解決すべく、信頼性の高い現地情報をリアルタイムで入手する必要性が高まっています。

―― Glocalistを始めようと思ったきっかけを教えてください。

私は以前勤めていたリクルートで、海外に事業展開しているお客様の採用案件を担当しており、海外現地のローカルスタッフ採用や、グローバル労務管理のご相談を受けていました。また、前職では海外事業のマーケティング支援の会社を運営していました。そのときに、そもそも現地の情報量が足りなく、フェイクニュースも多い中、スピード感高く情報収集し、グローバルガバナンスを実現した経営を行うことに苦戦した経験があります。

例えば、2016年にタイの国王がお亡くなりになった時、服喪令という法令が出ました。広告を黒白グレーに変えなければならないとか、酒類の販売提供の自粛の対応をしないと、営業停止勧告・免許停止措置等により、事業が止まってしまう可能性がある事案が起きました。この対応措置を、4日以内に完了させなければいけないという状況で疲弊した経験があります。

コロナ禍の影響もありますが、グローバル化の流れは、日本企業にとって必然です。自身の経験から、海外事業における課題を解決するサービスを形にしようと考えたのがきっかけです。

Glicalist サービスイメージ画像

日本企業のグローバル化を支えるスキームへ

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

まず、ベトナム、インド以外の対応エリアを増やします。2023年2月からタイ、インドネシア、マレーシア版をリリースし、アジアの中で現地の外資系企業数が多い国ランキング上位5カ国をカバーします。そして、さらに展開エリアを拡大していきます。

そのためエンジニア採用を強化していきます。どんどんコンテンツが溜まっていくので、サーバーも重くなっています。サービス設計も複雑化しているので、対応国数を増やすためにはエンジニアが必要です。現在の約20名の体制から、60名ぐらいまで増やしたいと考えています。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

まずは、日系企業やEU企業、US企業が海外展開している上位11カ国の13エリアへの展開を、2024年の年末までに達成することを目標にしています。

また、「プロフェッショナルデータベース」という新たなサービスの拡充も考えています。有事の際の対応策を決めるにあたって、たとえば現地の税務署がどのような取り締まりを行うのか、勧告を出すのかというのは、各ローカルの専門家に聞かないと情報が取れないことも多いです。そのようなニッチな情報をエビデンスとしてヒアリングしたいというご要望は多々ありますので、現地の情報を収集し提提するサービスで、お応えしていきます。

そして、長期的には、リスクマネジメントだけでなくHRや法務部門などに領域を広げ、グローバルな非財務情報を一元管理できるようなサービスに発展させていきます。

株式会社Glocalist

株式会社Glocalistは、海外進出した企業のビジネスのリスクを検知・共有・整理するグローバルリスクマネジメントツール『Glocalist』を提供する企業。各国の官公庁・行政機関・諮問機関から即時収集した『公告データベース』をはじめ、検知したリスクの社内共有やタスク管理ができるなど各種機能を提供する。同サービスにより企業は、海外拠点含めたグローバルガバナンスを一元管理することが可能。海外ビジネスのリスクを即時検知し迅速な対策を行うことで、適切なリスクテイクを実現できる。

代表者名吉川真実
設立日2020年6月5日
住所東京都港区浜松町2丁目2番15号浜松町ダイヤビル2F
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