企業のM&Aを支援するスタートアップ4選

企業のM&Aを支援するスタートアップ4選

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KEPPLE編集部

目次

  1. 事業承継ニーズがM&A市場を後押し
  2. スタートアップ4選
    • 株式会社バトンズ
    • 株式会社M&Aクラウド
    • 株式会社FUNDiT
    • 株式会社M&Aナビ
  3. M&Aは企業成長を支える重要な戦略ツール

事業承継ニーズがM&A市場を後押し

2024年のM&A市場は、2023年の減速から回復に向かう見通しとされている。前年は高インフレや金利上昇などから取引件数に減少傾向が見られたが、後継者不足を背景とした事業承継ニーズの高まりにより、今後はM&Aの件数の増加が期待されている。

中小企業が事業承継のためにM&Aを活用する潜在市場は約13.5兆円に達し、2035年まで増加が続くと予測されている。特に、社長の年齢が60歳以上の事業承継型M&Aが約9万社に上り、中小M&A全体の47%を占めている。この事業承継型の市場規模は、約6.3兆円と見積もられている。

後継者問題は中小企業にとって深刻な課題であり、経営者の高齢化が進む中、M&Aはその有力な解決策のひとつとして位置づけられている。特に、企業の持続可能性や事業の成長を見据えた戦略的M&Aの重要性が高まり、今後数年にわたって中小企業によるM&Aの件数は増加することが期待されている。

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スタートアップ4選

株式会社バトンズ

企業HP:https://batonz.co.jp/

小規模事業者のM&Aを促進するためのマッチングプラットフォームを提供する。売り手と買い手をプラットフォーム上でマッチングし、専門スタッフが成約までサポートするので、M&Aの経験がなくても安心して利用できる。また、M&A仲介会社や中小企業診断士、税理士などの中小企業支援事業者が登録する「BATONZパートナープログラム」も提供している。プラットフォーム上で売り手と買い手のマッチングや成約をサポートするビジネス機会を得ることができる。

2024年9月には、「BATONZ パートナープログラム」に、生成AIを活用した決算書OCRや顧客管理機能など新たな機能の追加をした。2024年10月には、弥生と業務提携を締結し、弥生の顧客向けに同社がM&Aサービスの提供を開始した。

株式会社M&Aクラウド

企業HP:https://corp.macloud.jp/

買い手と売り手をマッチングする「M&Aクラウド」を提供している。買い手企業は、買収ニーズを登録することで売り手を募ることができる。売り手企業は匿名で企業情報を登録し、買い手からスカウトを受け取ることができる。買い手と売り手が直接コミュニケーションを取ることにより、迅速なM&Aを実現する。2024年10月現在、2700社以上のM&Aに積極的な買い手企業が登録している。また、全国の事業承継に悩む企業向けのサポートサービス「M&Aクラウドエージェント」も提供している。

2024年3月にはデッドファイナンスによる総額12.5億円の資金調達を実施した。2024年9月には、スタートアップM&A特化のアドバイザリーチーム「StartupM&A Advisory」を立ち上げた。

株式会社FUNDiT

企業HP:https://fundit.jp/

中小型IT事業のM&Aとロールアップを行う投資ファンドを運営する。AIとビッグデータを活用した独自のM&Aアプローチで、IT事業の買収・成長を支援している。AIでスクリーニングし、事業の収益性や成長性を評価、適切な案件を選定後に買収実行する。独自のオペレーション改善メソッドでキャッシュフローを改善し、事業価値を向上させる。

2024年7月には、Dual Bridge Capital、NOW、かんぽNEXTパートナーズを引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。

株式会社M&Aナビ

企業HP:https://ma-navigator.com/

M&Aアドバイザリー業務やコンサルティング業務などを手掛ける。知識や経験のない売り手と買い手が当事者間で取引ができる「M&Aプラットフォーム」や、地域金融機関のM&A・事業承継に特化したサービス「M&Aナビクラウド」を提供する。中立の立場からM&Aを支援するプラットフォームの提供を通じて、中小企業のM&AをDXすることを掲げる。

2023年9月には、決算資料に特化したAI-OCRサービスの提供を開始した。企業概要書作成や株価算定に伴う財務データのエクセル転記作業や時間的負担を大幅に軽減する。

M&Aは企業成長を支える重要な戦略ツール

M&Aは企業の成長戦略において、技術革新や新市場への参入、競争力強化など幅広い目的で活用されており、その重要性は今後も高まるだろう。グローバルな経済環境の変化に対応しながら、企業が新たなチャンスを追求する手段の一つだ。また、これらのM&Aを支援するスタートアップは、企業の成長を後押しする重要な存在となり、今後の市場の発展に大きく貢献することが期待される。

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※日本経済新聞 「事業承継M&A、潜在需要13兆円超 35年まで増加続く

Tag
  • #M&A
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