COCOAS株式会社

COCOAS株式会社は、インターナショナル保育園「COCOAS KIDS International School」および英語学童「COCOAS KIDS After School」の事業拡大を目的に、累計1.6億円の資金調達を実施した。出資には、Kips、石井不動産( FEELNECT GROUP )、および個人投資家が参加した。
今回の調達はフランチャイズ展開の加速やブランド力・組織体制の強化などを目的としており、調達資金は校舎の増設や教育プログラムの拡充に充てられる予定である。
2015年設立のCOCOASは、2020年に名古屋で初めての英語保育園を開設し、2022年以降は首都圏や関西エリアにも展開を進めている。主力のCOCOAS KIDS International Schoolは、1歳1ヶ月から就学前までを対象とする英語保育園で、プログラミング教育やリトミック、日本文化や道徳を取り入れた教育も行っている。一方、COCOAS KIDS After Schoolでは小学生向けにオールイングリッシュの学童プログラムを提供し、英語でのコミュニケーション力や国際感覚を育成している。フランチャイズによる展開も推進しており、現在では全国に7校舎(直営校5校・フランチャイズ校2校)を運営している。
新たな展開として、2025年春には神奈川県小田原市に「COCOAS KIDS International School小田原校」が開設される予定である。同校は地元企業Global Vision株式会社(代表取締役:萩野剛将)が運営し、COCOASとの提携による神奈川県初のフランチャイズ校となる。小田原校では英語環境を整え、共働き家庭向けに長時間保育や延長保育を提供し、地域文化を取り入れた教育を特徴としている。
代表取締役の下和田静香氏は、自身の子育て経験を通じて日本の幼児期におけるグローバル教育の必要性を認識し、COCOASを創業した。
国内の保育・幼児教育市場は、共働き世帯の増加などにより需要が高まっている。厚生労働省の統計でも共働き世帯数は増加傾向にあり、保育サービスや早期英語教育への関心も強まっている。一方で、インターナショナルスクール型の保育サービスは都市部に集中しており、入園倍率や費用負担、地域格差などの課題も指摘されている。
COCOASは、教育だけでなく、共働き世帯に寄り添う保育体制や、働く女性を支える仕組みづくりにも力を入れている。今後も新規校の開設を進め、フランチャイズを軸に全国展開を図るとともに、地域特性を活かした運営モデルの検討を続けていく。