
デリバリーサービスで消費者の生活を支えるスタートアップ4選
生活に根付いたオンデマンドデリバリー
オンデマンドデリバリーは、コロナ禍で需要が伸びた分野の1つだ。矢野研究所によると、2021年度の食品通販市場は前年度比2.9%増の4兆4434億円に達した(矢野経済研究所「食品通販市場に関する調査を実施(2022年)」)。
海外ではUber Eatsや2021年11月にフィンランドのウォルト(Wolt)を約9120億円で買収したドアダッシュ(DoorDash)など多くのプレイヤーが参入している巨大市場である。さらに最近は、「ダークストア」と呼ばれる実店舗を持たずに宅配専門の倉庫からオンデマンドで日用品をデリバリーするサービスや、自動運転やドローンでの配送も注目されている。
スタートアップ4選
この領域の上場企業としては株式会社出前館が挙げられるが、今回は非上場のスタートアップ4社を紹介する。
menu株式会社
フードデリバリー・テイクアウトサービス「menu」を運営する。ユーザーはアプリ上でメニューの事前注文・決済や店舗での受け取り、デリバリーができる。 auスマートパスプレミアムとの連携による店舗のプロモーション、豊富なグルメコンテンツによる有名店や人気店の特集、食品から日用品までを取り扱う利便性の高いサービスが特徴となっている。
加盟店は2022年8月時点で、国内33都道府県、約91000店舗に達した。
menu株式会社
設立:
2018年
所在地:
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目22番地5 WESTALL四谷ビル1階
企業HP:
株式会社Chompy
東京23区を中心にサービス提供するフードデリバリーサービスや、飲食小売ブランドの公式スマホアプリ・Web作成サービス「Chompy」を運営する。フードデリバリーサービスでは、2022年9月に法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」と連携し、国内24都道府県41エリアへと配達ネットワークを広げた。さらに、LINEミニアプリとの連携により、国内月間利用者数9300万人のLINEのユーザーがアプリのダウンロードをせず、LINE上でChompyのデリバリーサービスを利用可能となった。また同社はその他、飲食店の公式スマホアプリ・WEB制作にも取り組んでいる。各企業が独自ストアから受注・決済できる仕組みを提供している。
2021年8月時点で会員数は6.5万人、利用可能店舗数は1100店舗に達した。
株式会社Chompy
設立:
2019年
所在地:
〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-18-3 THE WORKS 201
企業HP:
OniGO株式会社
クイックコマースサービス「OniGO」を運営する。 ユーザーがアプリから食料品や日用品などを注文すると、ダークストアから商品が最短10分で即時配達される。同社は、ユーザーが安心して利用できるように自社で配送員を採用している。利用者との丁寧なコミュニケーションを図り、地域密着型の安心安全な買い物を提供する。また、超高速なシステム開発力を生かし、デリバリーに最適なピッキングシステムや在庫管理システムを開発した。
自社サービスに活用する他、リテール企業へサブスク方式でのシステム提供も開始する予定だ。対象可能エリアは2022年12月時点で東京都22区7都市に広がっており、今後も東京都を中心に配達エリア拡大していく。
OniGO株式会社
設立:
2021年
所在地:
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-15-23 1F 03号室
企業HP:
株式会社Mesh
ダークストア型ネットスーパー「Mesh」を開発する。ユーザーはアプリから食料品や日用品などを注文すると、ダークストアから20分以内に商品が届く。ユーザーの半径2.0km圏内に多数の自前商品倉庫を用意することで、注文後のスムーズなピッキングや配達を実現する。一般のスーパーと同様、食品・飲料・日用品などの商品を取り扱う。
2023年1月にサービスをローンチし、好調な立ち上がりを見せているという。現在はオペレーションやプロダクトの改善、取扱商品の拡充、マーケティングなどに力を入れている。初期は東京23区内でのサービス提供を開始し、順次日本全国及び海外へとエリアを拡大する予定だ。
株式会社Mesh
設立:
2021年
所在地:
〒150-0044 東京都渋谷区円山町28-1道玄坂スカイビル11F
企業HP:
おわりに
今回紹介した企業は、買い物や料理をする時間がない人だけでなく、高齢や地理的原因で出かけることが難しい人たちの生活も支えるなど、新たな生活インフラになりつつある。今後も、オンデマンドデリバリー関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。
※掲載企業の詳しい情報については、「KEPPLE DB」にて詳細の確認が可能