宇宙機用エンジン開発のLetara、総額11.3億円をシードラウンドで調達

医療用RI(ラジオアイソトープ)の製造技術の開発をするNovAccelは、独自開発中の超伝導電子加速器「RiSA」の開発を加速させるため、シードラウンドで総額2億円の資金調達を実施した。今回の資金は、RiSAの中核となる加速空洞の成膜性能試験に充てられる予定である。
同社は、最先端の超伝導加速技術を活用し、医療用RIの安定供給を目指すディープテック企業だ。現在、医療用RIの製造に特化した超伝導電子加速器RiSAを開発している。
医療用RIとは、放射線を放出する同位元素のことで、診断や治療の目的で医療分野に利用される。主にがんや心臓疾患の診断・治療、甲状腺疾患の治療などに用いられる。
RiSAは、同社が独自に開発を進める小型超伝導電子加速器であり、医療用RIの製造専用に設計されている。特に、現在注目を集める放射性治療用同位元素アクチニウム225(Ac-225)の製造を目指している。RI製造に必要な小型化と安定運転を重視した専用設計により、安価で省電力、かつ容易に増設可能な加速器の実現が可能。
代表取締役の織田 聡氏は、少年時代の経験から医療の道を志し、医師として患者と向き合う中で、2017年に超伝導加速器技術に注目するようになった。がん治療への応用を見据え、2024年6月にNovAccelを設立した。
医療用RIの需要は年々増加しており、特にAc-225は次世代の標的型放射線治療(TAT: Targeted Alpha Therapy)の中核を担う重要な元素と考えられている。NovAccelのRiSAは、この課題解決に寄与する可能性がある。
今回の資金調達により、RiSAの加速空洞の成膜性能試験が2025年5月頃から実施される予定であり、実用化に向けた重要なステップとなる。医療分野におけるRIの安定供給が実現すれば、がん治療の選択肢が広がり、患者への負担軽減や治療効果の向上が期待される。
今後も、RiSAの開発をさらに推進し、医療用RIの安定供給体制の構築を目指すとしている。
画像はNovAccelプレスリリースより
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