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Honda発の海洋ロボティクス・スタートアップの株式会社UMIAILE(代表取締役CEO:板井亮佑)は、総額15.75億円の資金調達を実施した。今回のシードラウンドでは、インキュベイトファンドをリード投資家に、UntroD Capital Japanと本田技研工業(Honda)が参加。また、みずほ銀行からデットファイナンスを受けた。
UMIAILEは、「高度0mの人工衛星」を掲げる海洋ロボティクス企業。Hondaの技術的DNAを継承し、水中翼による独自の姿勢制御技術を中核とした小型無人ボート「UMIAILE ASV」を開発している。これにより、海上からリアルタイムかつ大規模に海洋データを収集し、「海の見える化」を実現することを目指す。同社は2025年1月に設立され、産官学の幅広いパートナーと連携しながら、プロトタイプの開発・実証実験を加速させてきた。
CEOの板井亮佑氏は、2015年に新卒でホンダに入社し、本田技術研究所にて電動モビリティやロボットの車体設計業務に携わった。新事業創出プログラム「IGNITION(イグニッション)」にてUMIAILE を企画提案し、CEOを務める。
海洋は地球表面の約70%を占めるにもかかわらず、その多くがいまだ未観測領域とされている。気候変動、漁業資源の減少、海底資源の管理など、海に関わる課題は多岐にわたる。こうした中、海洋データの取得・分析を高度化することは、次世代のエネルギー・環境・安全保障の基盤として国際的にも注目されている。
今回調達した資金は、以下の5つの領域に重点的に投資し、産官学連携を含む多様なパートナーと共に、海から新価値・新産業を生み出す計画だ。
1.海洋ロボティクス技術の高度化
2.実証フィールドの拡大
3.量産化を見据えたプロトタイプ開発
4.産官学連携プロジェクトの推進
5.組織体制の強化
今後、「高度0mの人工衛星」の実現に向け、過酷な洋上環境で稼働し続ける耐久性、年間数千機規模の量産技術、複数無人機による群制御技術など、社会実装に向けた開発を一層加速する方針だ。
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