ダイナミックプライシング関連サービスを展開するスタートアップ6選

ダイナミックプライシング関連サービスを展開するスタートアップ6選

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市場を動かす柔軟な価格設定 ダイナミックプライシングの最前線

近年、テクノロジーの進化とデータ解析技術の向上により、さまざまな業界で「ダイナミックプライシング」が注目を集めている。ダイナミックプライシングとは、市場の需要や供給、競合の動向、さらには天候や時間帯などの要素をリアルタイムで分析し、最適な価格を自動的に設定する手法だ。航空券やホテル業界ではすでに広く導入されており、その有効性が実証されているが、近年では小売業やエンターテインメント業界、さらには飲食業界にまでその適用範囲が広がっている。

ダイナミックプライシングソフトウェアの世界市場は、今後数年間で急成長が予想されており、2028年には54億5000万米ドルに成長すると予測されている。この成長の背景には、AI(人工知能)やビッグデータ解析の技術的進歩があり、企業はこれまで以上に精度の高い価格戦略を実現できるようになった。

こうした中、次々とスタートアップ企業がダイナミックプライシング関連サービスを展開し、従来のビジネスモデルに変化が生まれている。リアルタイムデータを活用した柔軟な価格設定は、売上の最大化や在庫の最適化に貢献し、多くの企業に受け入れられている。本記事では、ダイナミックプライシング関連に取り組む注目のスタートアップ企業について紹介する。

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スタートアップ6選

メトロエンジン株式会社

企業HP:https://info.metroengines.jp/

宿泊事業者向けに、客室単価の設定や運営効率化を支援するツールや分析サービスを提供する。リアルタイムのビッグデータと人工知能技術(機械学習・ディープラーニング)を活用し、状況に応じた価格調整を可能にするダイナミックプライシング事業を展開。さらに、宿泊業界に特化した管理ツールの提供や関連ニュースの配信も行っている。

2024年11月には、ホテル運営特化型生成AIチャット「MetroAI」をリリースした。AIのデータ解析力と思考力を活かし、経営状況の解析、競合分析、価格の最適化、レポート作成など、ホテル運営の課題解決を支援する。2024年12月には、ソラシドエアがメトロエンジンの提供するレベニューマネジメントシステムを全路線で導入した。

ひろのぶと株式会社

企業HP:https://hironobu.co/

書籍の売上数に応じて印税率が上がる制度を導入した出版事業を運営する。初版で印税率を2割に設定し、その後の販売状況に応じて最大5割まで引き上げる累進印税制度を導入している。著者が自らの作品に対する適切な報酬を受け取り、安心して創作活動ができる環境を提供している。

ハルモニア株式会社

企業HP:https://www.harmoniainc.jp/

データ分析をもとにした価格最適化サービスを提供している。主に価格戦略の変革支援やシステム開発を手掛け、交通、レジャー、小売、物流業界などでのプライシング改善をサポートする。2024年12月時点で、アサヒビール、ハウス食品、東芝テック、京王観光などが導入している。

2023年2月には、食品ロス削減を目指した新サービス「Harmoniaロスフリー」の提供を開始した。

ダイナミックプラス株式会社

企業HP:https://www.dynamic-plus.com/

AIを活用したダイナミックプライシングサービス「D+」などを提供する。D+は、基幹の管理システムなどと連携し、リアルタイムの在庫状況や独自外部データをもとにAIが需要と供給に応じた最適な価格設定を算出する。スポーツ業界、エンターテインメント業界、宿泊施設、高速バスなど多様な業界で導入され、収益最大化や業務効率化に貢献している。他にも、来園者の予測をもとに、シフトの作成や食材発注を行うレベニューマネジメントサービス「Revenue+」も提供する。

株式会社ダイナミックプライシングテクノロジー

企業HP:https://dynamic-pricing.tech/

AIを活用した価格最適化システムの開発と導入支援を専門とする企業。主なサービスには、パッケージソフトウェアの提供、企業向けのオリジナルシステムの受託開発、そして価格戦略に関するコンサルティングがある。 これらのソリューションを通じて、需要と供給に応じた動的な価格設定(ダイナミックプライシング)と業務効率化を支援している。電子棚札を利用したフードロス削減など、社会的課題の解決にも取り組んでいる。

Onplanetz株式会社

企業HP:https://onplanetz.com/

AI技術とブロックチェーン技術を活用し、企業のDXを推進する。AI導入支援や生成AI技術の活用を通じて、ビジネスの自動化・効率化を実現する。また、Web3・ブロックチェーン技術を活かした新規事業の企画・開発や、エッジAIソリューションを提供し、企業の技術力強化をサポートする。

2023年12月には、電通グループ、TOPPANホールディングスと、Web3.0ウォレットにフォトリアルアバターをUIとして適用する実証実験の共同研究を開始した。

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※グローバルインフォメーション「ダイナミックプライシングソフトウェアの世界市場レポート 2024年

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