テーブルクロス、こんにちハローと資本業務提携ーー多言語AI動画でインバウンド強化

テーブルクロス、こんにちハローと資本業務提携ーー多言語AI動画でインバウンド強化

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訪日外国人旅行者向けに日本国内の食体験予約やグルメ情報を提供する株式会社テーブルクロスは、動画生成AIと人によるサポートを組み合わせた多言語動画翻訳サービスを展開する株式会社こんにちハローと資本業務提携を締結した。両社は、日本の食文化と映像技術、多言語対応を組み合わせることで、インバウンド観光市場における情報発信のデジタル化を推進していく。

テーブルクロスが運営する「byFood.com」は、訪日外国人向けに飲食店や食体験の予約、グルメ情報の発信、帰国後のショッピング機能までを提供するプラットフォームである。設立は2014年で、これまでに各地のレストランや自治体と連携し、多様な食体験を紹介してきた。YouTubeなどでの多言語映像コンテンツ制作やインフルエンサーマーケティングも行っており、利用ごとに途上国の子どもたちに学校給食を寄付する仕組みを取り入れている点も特徴だ。

代表取締役CEOの城宝薫氏は、大学在学中のインドネシア滞在を契機に、貧困や食の課題に関心を持ち、飲食業界の広告費と寄付を組み合わせた事業モデルを構想。2014年に同社を創業した。

インバウンド向けグルメ体験予約市場では、訪日外国人旅行者の回復を背景に競争が激化しており、観光庁の2023年データによると、訪日客はコロナ禍前の約8割まで戻っている。なかでも「食」分野への消費が拡大しており、質の高い体験情報の多言語発信が大きな課題となっている。

今回の提携により、こんにちハローのAIによる多言語動画生成技術をbyFood.comの情報発信に活用することで、これまで英語中心だったコンテンツをより多言語化し、発信力を高める。こんにちハローは2024年創業、代表取締役CEOは早見星吾氏。主力サービス「こんにちHELLO」は、AIによる自動動画生成と翻訳により、コストと納期の両面で優位性を持つ。

両社の共同施策第1弾として、多言語プロモーションパッケージ「GO GO JAPAN」を展開する。飲食店や観光事業者向けに、英語・中国語対応の1分以内のインタビュー動画を制作し、翻訳、記事化、掲載までをワンストップで提供。制作費は税別55万円で、2025年5月8日より申し込み受付を開始する予定だ。

今後は、byFood.comの多言語化を中心に、YouTubeやSNSなど外部メディアとの連携、訪日旅行者の出発前・滞在中・帰国後を一貫してサポートするプロモーション設計などを計画している。AIを活用した多言語動画コンテンツのモデルは、地方自治体や地域産業、観光プロモーション分野への展開可能性もあり、今後の展開が注目される。

画像はテーブルクロス HPより

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