サロウィン、シリーズDで52億円調達ーシェアサロン事業を拡大へ

サロウィン、シリーズDで52億円調達ーシェアサロン事業を拡大へ

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サロン開業サービスなどを提供するサロウィンは、シリーズDラウンドにおいて総額約52億円の資金調達を完了した。内訳は、第三者割当増資による約25億円と、デットファイナンスによる約27億円である。これにより、累計調達額は約88億円となった。

今回の資金調達における第三者割当増資の引受先には、SMBCベンチャーキャピタル、コロプラネクスト、Eight Roads Ventures Japan、みずほキャピタルなどが含まれる。また、デットファイナンスの借入先としては、三井住友銀行、商工組合中央金庫、三菱UFJ銀行など、複数の金融機関となる。

同社は、フリーランス美容師向けのシェアサロン「SALOWIN」、美容室の開業資金や内装工事まで美容室開業をトータル支援するサービス「ALL SHARE」、個人や少人数の美容師チームが気軽にサロンを開業・運営できる「me by ,,」を展開している。これらのサービスを通じて、美容師の所得向上や労働環境の改善、一生涯働ける環境の提供を目指している。2025年2月現在、全国で150店舗を展開し、1500人以上の美容師が利用している。

2024年10月には、美容室の本部立ち上げから出店までFC展開をサポートする「FC BOOST」の提供を開始した。

代表取締役の阿部 友哉氏は、新卒で大手コンビニチェーンに入社し、店舗運営を担当。その後、ヘアメイク専門サロンでエリアマネージャーや店舗開発に携わり、ITベンチャー企業「サムライト」では執行役員を務めた。2019年7月、サロウィンを創業し、代表取締役に就任した。

美容業界は約57万人の美容師が従事し、市場規模は約1.5兆円とされる。しかし、就職した美容師の約50%が3年以内に離職し、平均年収も全業種の平均を下回るなど、労働環境や収入面での課題が指摘されている。近年、シェアサロンや開業支援サービスの登場により、これらの課題解決に向けた動きが活発化している。

今回の資金調達により、さらなる店舗展開や新規事業開発を推進し、美容師や美容室経営者が持続的に成長できる環境の提供を目指すという。

今後の展望としては、シェアサロンやサロン開業支援を基盤としつつ、サロン運営に不可欠なファイナンス領域やHR領域など周辺分野にも積極的に進出する計画である。これにより、「場所」「人」「情報」を一元化し、美容師やサロン経営者が成長しやすい環境を提供する総合支援プラットフォームの構築を進めていく方針だ。

画像はサロウィンプレスリリースより

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