遺伝子治療で視覚再生へ──レストアビジョン、13億円で網膜疾患のアンメットに挑む

遺伝子治療で視覚再生へ──レストアビジョン、13億円で網膜疾患のアンメットに挑む

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遺伝子治療による視覚再生の実用化を目指す株式会社レストアビジョンは、J-KISS型新株予約権の発行により13億円の資金調達を実施した。既存投資家に加え、Astellas Venture Management、味の素、塩野義製薬、日本ベンチャーキャピタルなどが新たに参画。エクイティによる累計調達額は約35億円、補助金を含めた累計調達額は58億円を超えた。

同社は2016年設立の大学発スタートアップで、慶應義塾大学医学部と名古屋工業大学の研究成果を基盤に、オプトジェネティクス(光遺伝学)を応用した遺伝子治療の開発に取り組む。主に網膜疾患による失明患者を対象に、視覚機能の回復を目指している。

リードパイプライン「RV-001」は、AAV(アデノ随伴ウイルス)ベクターを用いて独自の光センサータンパク質「キメラロドプシン」を網膜に導入する遺伝子治療薬だ。視細胞が失われた網膜に対し、残存する神経細胞に光感受性を付与することで視覚の再建を試みる。硝子体内注射による低侵襲な投与が可能とされる。

網膜色素変性症などの網膜疾患は進行性で失明に至るケースも多い一方、有効な治療法は限られている。再生医療・遺伝子治療の分野では、こうしたアンメットニーズに対する新たなアプローチとして研究開発が進む。

今回の調達資金は、RV-001のグローバル臨床開発の推進に加え、後続パイプラインの研究開発や組織体制の強化に充当する。また同社は、日本医療研究開発機構(AMED)の「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」に採択されており、これまでに約23億円の補助金を確保。さらに最大で45億円の追加支援を受ける可能性がある。

今後は国内外での臨床開発を進め、遺伝子治療による視覚再生の早期実用化を目指す。

※ 網膜色素変性症:遺伝子の異常により光を感じる網膜が徐々に機能しなくなる進行性の遺伝性難病。

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