超音波で難治疾患に挑む──SWI、約26.5億円調達 非侵襲LIPUS治療の事業化を加速

超音波で難治疾患に挑む──SWI、約26.5億円調達 非侵襲LIPUS治療の事業化を加速

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超音波による治療技術を開発するサウンドウェーブイノベーション株式会社(SWI)は、シリーズCラウンドで総額約26.5億円を調達した。Fiduciaが運営するFiducia GrowthTech投資事業有限責任組合のほか、住友重機械工業、iGlobe Partners、国内外のベンチャーキャピタル、事業会社、個人投資家を引受先とする第三者割当増資で実施した。

SWIは、東北大学名誉教授で創業者の下川宏明氏による研究成果を基盤に、低出力パルス波超音波(LIPUS)を活用した低侵襲治療技術を開発している。認知症や重症狭心症、不整脈など、既存技術では治療が難しい疾患に対する新たな治療法の実用化を目指す。

同社のLIPUSは、低出力の特殊な超音波を体外から照射して血管内皮細胞を刺激し、血管拡張や血管新生を促す技術だ。ヘッドセット型やチェストバンド型の装置を装着し、椅子に座ったまま治療を受けられる。出力は心エコーなどの診断機器と同程度で、痛みや麻酔を伴わない点を特徴とするという。

認知症領域の主要パイプライン「LIPUS-Brain」は、早期アルツハイマー病およびMCIを対象とした探索的治験で、安全性が確認され、有効性を示唆する結果が得られたとして、厚生労働省の「先駆的医療機器」第1号指定を受けている。現在は2023年秋に開始した検証的治験を進めており、2026年中の完了を見込む。SWIによれば、有効性が確認できた場合、2025年8月に資本業務提携した住友重機械工業が医療機器としての承認申請手続きを担う予定だ。

アルツハイマー病を含む認知症領域では患者数増加が続く一方、根本治療につながる選択肢は限られ、副作用や投与負担の観点から非侵襲型の治療アプローチへの期待も高まっている。

今回の調達資金は、「LIPUS-Brain(経頭蓋低出力パルス波超音波治療装置)」の検証的治験の完遂を中心に、治験後の承認申請・事業化フェーズを見据えた開発推進に充当する。SWIは、非侵襲型医療機器として新たな治療選択肢の確立を目指す方針だ。

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