次世代パワー半導体の性能を“制御”で引き出す──AZNICS、1.5億円調達

次世代パワー半導体の性能を“制御”で引き出す──AZNICS、1.5億円調達

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パワー半導体向けデジタルゲートドライバICを開発する株式会社AZNICSは、日本政策投資銀行、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、脱炭素化支援機構(JICN)、NCBベンチャーキャピタルを引受先とする第三者割当増資により、1.5億円を調達したと明らかにした。補助金を含めた総調達額は3.4億円となる。

AZNICSは2023年設立のスタートアップだ。次世代パワーエレクトロニクス領域において、デジタルゲートドライバICを中核とした制御技術を開発している。東京大学生産技術研究所・高宮研究室で培われた技術を基盤に、SiC(シリコンカーバイド)やGaN(窒化ガリウム)など次世代パワー半導体の性能を最大限に引き出す制御技術の社会実装を進める。

パワー半導体は、EVやデータセンター、再生可能エネルギー設備、産業機器などにおける電力変換を担う重要部品として需要が拡大している。一方で、高速スイッチングに伴う電力損失やノイズ、熱制御などが課題となっており、半導体性能を最適化する制御技術への関心が高まっている。

同社の独自技術は、電力変換時に生じるエネルギーロスやノイズを抑制し、高効率かつ高信頼な電力変換を実現するものだ。さらに、アルゴリズムを活用して最適な駆動条件を探索・生成することで、開発効率の向上と性能最大化の両立を図る。

現在は複数の顧客企業とPoC(概念実証)を進めており、実用化に向けた検証を重ねている。SiC向けでは、データセンター向け電源やEV、再生可能エネルギー分野など、大出力用途を見据えた量産対応を進める。GaN向けでは、フィジカルAI領域の拡大を背景に需要増が見込まれるモーター制御など、高速応答性や小型化が求められる用途への展開を視野に入れる。

今回調達した資金は、研究開発体制の強化、顧客企業との連携深化、量産化に向けた製品開発に充当する方針だ。今後、量産化と用途拡大を進め、次世代パワーエレクトロニクスの効率化に貢献していく構えだ。

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