政治をテクノロジーでDXするスタートアップ5選

CO2排出量の見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」を運営するアスエネ株式会社がシリーズBエクステンションラウンドにて、第三者割当増資と融資による約7億円の資金調達を実施したことを明らかにした。2022年4月に発表したラウンドと合わせて、シリーズBラウンド合計の調達額は25億円となる。
今回のラウンドでの引受先は、Salesforce Ventures、SBIインベストメント、GLIN Impact Capital、Tybourne Capital Management の持田 昌幸氏。また、日本政策金融公庫、りそな銀行、三菱UFJ銀行から融資にて調達した。
調達した資金は、採用強化やアジア展開、新事業の展開などに充て、アジアNo.1のクライメートテック企業を目指すとしている。
アスエネは、「次世代によりよい世界を」をミッションとして掲げ、企業・自治体を対象にカンタンに使えるCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスゼロ」を提供している。
今回の資金調達と合わせて、アスゼロにてサプライチェーン排出量算定の高度化とグローバルなデータ連携を目指し、LCA(※1)算定のためにカンタンに製品の温室効果ガス(GHG)の管理ができる「製品LCA」機能のリリースを発表した。製品・サービス単位ごとのCO2排出量を、原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で可視化できるようになる。
(※1)LCA(Life Cycle Assessment)とは、製品・サービスの生産から消費、廃棄に至るまでのライフサイクル全体における環境負荷を定量的に算出する手法
同社によると、アスゼロは21年8月のリリース以降、非常に好調で、2022年10月時点で、契約受注額は毎月平均120%超で伸び、顧客数は約500社超に達しているという。
今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 西和田 浩平氏に、今後の展望などについて話を伺った。
―― クライメートテックはますます盛り上がりを見せていますが、顧客や投資家と話す中での手応えを教えてください。
西和田氏:顧客や投資家もクライメートテックやESG領域に強く関心を抱いています。
グローバルで見ても、例えばテスラは、売上がトヨタの5分の1程度でありながらも時価総額では2-3倍の評価を受けています。この差はテスラがESG投資の対象になり、より先進的な取り組みが投資家から評価されているのが最新状況となります。
また、顧客からは、GHG開示の要請への対応や自社の脱炭素経営が求められているが、何から始めたらいいのかわからない、担当者のリソースやESGの専門的な知見が足りないなど多くの課題が挙げられています。
そこで、私たちのAI技術活用のCO2の見える化・削減・報告クラウドや、SXコンサルティング支援を評価いただき、「アスゼロ」を利用したいとお声がけいただくケースが増えており、大変ご好評いただいております。
―― 今後の長期的な展望を教えてください。
この度の資金調達により、短期的にはさらなる日本でのアスゼロ事業の拡大と成長に加えて、シンガポールなどアジア展開や新事業展開にもリソースを割いていきます。
また、中長期では、アジアNo.1のクライメートテック企業になるべく、素晴らしいチームメンバーと共に、急成長のハードシングスをコントロールしながら駆け抜けていきたいと思います。
アスエネ株式会社は、クリーン電力サービス『アスエネ』およびCO2排出量可視化クラウドサービス『アスゼロ』を運営する企業。 『アスエネ』は、選択した発電所から再生可能エネルギー100%の電力を購入できる法人向けサービス。 同サービスでは、ブロックチェーンを用いたトラッキングシステムを活用することで、再生可能エネルギーであることや供給した発電所を証明する。 『アスゼロ』は、脱炭素に取り組みたい企業・自治体向けに、温室効果ガス排出量やカーボンフットプリントの算定・報告・削減・カーボンオフセットなどを支援するサービス。 同サービスでは、請求書やレシートをアップロードすることで内容の自動入力やそれらを元にしたCO2排出量の自動算定を行うほか、GHG排出量の分析・報告の自動化も行う。 また同社では、環境情報を基礎から解説するメディア『アスエネメディア』の運営も行う。
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