株式会社xxxxnese

クロスボーダーECプラットフォームを展開するxxxxnese(読み:ニーズ)は、シリーズAラウンド(エクステンションを含む)で総額約1.5億円を調達し、累計調達額が4.9億円に到達した。今回のラウンドにはオールアバウト、NCBベンチャーキャピタル、Brave group、ベクトルなどが参加。あわせて日本政策金融公庫、千葉銀行、GMOあおぞらネット銀行からの融資も実行された。
xxxxneseは2022年2月22日に設立。日本企業がとくに参入障壁の高い中国市場へ展開する際のリスクと業務負荷を削減することを狙い、自社開発の“越境モール型”プラットフォームを運営している。サービス開始から2年余りで2100超のショップが出店し、ファッション、趣味、食品、漫画・アニメグッズ、コスメなど120万点以上の日本商品を扱う。中国国内では自社モールに加え、主要オンラインモール(例:Tmall、JD.com、Douyin等)との連携を進めている。
また、2024年9月にはBrave groupとの出資および資本業務提携を締結。両社は上海での「Brave stores」ポップアップ出店を含む協業実績をもとに、日本の公式グッズ・ライセンス商品の越境・現地販売を強化している。
代表取締役は厳盛日氏と樋口智丈氏の共同体制。厳盛日氏は大学卒業後、アクセンチュアやプロティビティでコンサルタントとして日本企業の中国進出支援に従事。その後、中国・上海でゲーム会社を設立し、2年後に売却。2018年にZOZOへ入社し、ZOZO中国CEOとして越境EC事業を立ち上げる。2022年に退職し、xxxxneseに参画。樋口氏は卒業後、アンティー・ファクトリーでアートディレクターとして大手企業のWebサイト制作に従事。2011年にZOZOへ入社し、「ZOZOTOWN」のUI/UXデザインやフロントエンドチーム立ち上げを担当。ZOZO中国ではクリエイティブディレクターとしてアプリデザインや企画プロジェクトを手がける。2022年1月に退職し、同年2月にxxxxneseを創業した。
2021年の世界越境EC市場規模は約7850億米ドルとされる2030年には7兆9380億USドルにのぼると予測されており、10年程度で約10倍の市場規模に成長すると予測されている。
今回調達した資金は、①中国国内での販路拡大、②台湾・香港市場でのユーザー基盤拡充、③東南アジア圏への進出準備の3点に重点投資する。自社モールに加えTmall、JD.com、Douyinなど中国主要モールとの連携強化、台湾・香港でのマーケティング施策、さらに東南アジアでの物流・決済体制の整備を通じ、日本ブランドの越境展開を加速させる計画だ。