プリペイドカードを発行するフィンテックスタートアップ6選

プリペイドカードを発行するフィンテックスタートアップ6選

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KEPPLE編集部

目次

  1. はじめに
  2. スタートアップ6選
    • 株式会社Kyash
    • 株式会社カンム
    • 3PLATZ株式会社
    • 株式会社スマートバンク
    • 株式会社ULTRA
    • KAERU株式会社
  3. おわりに

はじめに

フィンテック(FinTech)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせて生まれた、ファイナンス・テクノロジーの略称である。お金に関係したサービスと情報技術を結びつけたサービスや取り組みを指すキャッシュレス決済や仮想通貨、投資、資産運用などにおいて、ブロックチェーンや人工知能などの技術を用いるサービス群が散見される。

2008年にリーマンショックが発生し、金融業界に対する人々の不信感が高まったことや金融機関で働く人の多くがIT業界へ流れたことを皮切りに、フィンテック業界は大きく発展してきた。近年では、スマートフォンの普及やブロックチェーンといった情報技術により、業界の発展が加速しつつある。

ボストンコンサルティンググループ※1によると、2030年までにフィンテックの世界の市場規模は、2021年の2450億ドルから6倍となる1兆5000億ドルに成長すると予測されている。中でも、アジア太平洋地域では、年間の平均成長率が27%で成長し、2030年には世界最大のフィンテック市場になると予測されている。

矢野経済研究所※2によると、国内ではフィンテック領域である暗号通貨を貸し出して利益を得る仕組みである、レンディングサービスの市場規模が2024年には260億円を超えると予測されている。

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スタートアップ6選

株式会社Kyash

ウォレットアプリ「Kyash」の運営や、アプリと連携して使える決済用プリペイドカード「Kyash Card」の発行を行う。 Kyashはアプリ上でクレジットカードなどから金額をチャージして、決済や個人間送金ができる。企業向けのカードを発行事業「Kyash Direct」を手掛けていたが、2020年に金融サービスのインフキュリオンに事業譲渡した。

Kyashは2017年4月のリリース以降、安定的にビジネスを伸ばしており、2022年10月時点で、200万ダウンロードを超えている。2022年3月には、JPインベストメント株式会社、SMBC日興証券株式会社、三井住友海上キャピタル株式会社、AGキャピタル株式会社、その他数社を引受先として、約49億円の資金調達を実施し、累計の資金調達額は約128億円となった。

株式会社Kyash

  • 設立:

    2015年

  • 企業HP:

    https://www.kyash.co/

株式会社カンム

Visaプリペイドカード「バンドルカード」とクレジットカード「Pool」を運営する企業。 バンドルカードは、スマホで登録すると審査や本人確認なしでVisaブランドのカードとしてすぐにネットで使えるのが特徴。Poolは、残高を用いてそのままファンドへの投資が可能だ。

同社はイギリスの経済紙Financial Times社が取りまとめたアジアの成長企業リスト「High-Growth Companies 2020 Asia-Pacific」において、18位(日本企業で1位)に選出された。2023年3月には、約70%の株式を三菱UFJ銀行に譲渡し連結子会社となった。

株式会社カンム

3PLATZ株式会社

在日外国人向けプリペイドカード事業を運営する企業。 在日外国人向けに与信審査不要のVisaプリペイドカードサービス「Choy-San」を運営している。Choy-Sanは、クレジットカードを持てない留学生や若年層のネットショッピングや海外送金を可能にするほか、保険や仕事の紹介などのサービスを通じて、在日外国人の日本での生活をサポートする。

Choy-Sanについて、2025年には会員数を60万人にすることを目標としている。また、2023年7月より、一般社団法人NARA JAPAN 海外在住ネパール人協会日本支部と提携し、バーチャルハウスクレジットカード「PayNPL BNPJ Credit Card」を発行。日本で暮らすネパール人を対象とした年会費・入会費無料のバーチャルハウスクレジットカードで、利用額の一部がネパール国内の公共サービスへ寄付される。

3PLATZ株式会社

株式会社スマートバンク

家計簿アプリ「B/43(ビーヨンサン)」を運営する企業。 B/43では、アプリに登録すると無料で届くVisaプリペイドカードに予め毎月の予算をチャージして日々の支払いをすることで、支払明細がアプリにリアルタイムで通知され、支出項目別に自動で分類される。 

同社代表の堀井翔太氏は、フリマアプリ「フリル」を開発した株式会社Fablicの創業者。2016年9月、Fablicは楽天に買収され、完全子会社化。のちに「フリル」は、楽天が運営するフリマアプリ「ラクマ」と統合された。

2022年7月には、グロービス・キャピタル・パートナーズ、グローバル・ブレイン、Z Venture Capital、ANRI、三井住友海上キャピタル、DBJキャピタルを引受先とした第三者割当増資により、シリーズAラウンドで20億円の資金調達を実施した。

株式会社スマートバンク

株式会社ULTRA

株式会社ULTRAは、プリペイド式Visaカード「ultra payカード」を運営する企業。 ultra payカードは、アプリからアカウント登録し、年齢制限なく審査なしで持てるプリペイド式カード。カードの種類は、オンラインショッピングでのみ使用できる「でじなカード」、本人確認手続き不要で街中の店舗で使用できる「そとなカード」、本人確認手続き後に発行され国内と海外の店舗で使用できる「そとなカード+」がある。チャージ方法は、コンビニエンスストアや銀行ATMや後払いなどがある。

2022年5月には、TISインテックグループのTIS株式会社が株式会社ULTRAの株式を取得し、TISの連結子会社とした。今回のULTRA社の連結子会社化は、TISの持つ決済のバックエンド機能構築の強みと、国際ブランドプリペイド決済サービスを提供する同社のグループ化することでフロントエンド機能を獲得し、「組み込み型金融」を実現することを目的としている。

株式会社ULTRA

KAERU株式会社

認知症を患う人向けのプリペイドカード式決済サービス「KAERU」を開発・運営する企業。 KAERUでは、プリペイドカードと連動したアプリに1日あたりの使用上限金額を設定し、前日に使った金額をプリペイドカードへ自動チャージすることができる。またアプリには、よく行く店舗を登録しておくことで利用者がその店舗に近づいた際に利用者が作成したメモをプッシュ通知したり、利用者の家族が利用明細の確認をするなどのオプション機能がある。

同社は、2023年2月に、家族内で遠隔に住む高齢者に対して、代わりにプリペイドカードを発行したり、遠隔での残高チャージ・紛失時の利用停止サポートなどの新機能を実施することを発表。この機能は、東京金融賞2022「金融イノベーション部門」1位を受賞した。

KAERU株式会社

おわりに

今回紹介した企業は、完全なキャッシュレス決済を国内外で促進するなどの取り組みを加速している。今後も、フィンテック関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。

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参考:
※1 ボストンコンサルティンググループ「フィンテック関連の市場規模は2030年までに1兆5,000億ドルに成長すると予測~BCG、QEDインベスターズ共同調査
※2 矢野経済研究所「レンディングサービス市場に関する調査を実施(2021年)

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  • #決済
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