映像データの価値を解放する──InfiniMind、580万ドル調達でエンタープライズ映像AIをグローバル展開

映像データの価値を解放する──InfiniMind、580万ドル調達でエンタープライズ映像AIをグローバル展開

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エンタープライズ向け映像AIプラットフォームを開発するInfiniMind(米国カリフォルニア州拠点/日本法人:インフィニマインド株式会社[東京都])は、東京大学エッジキャピタルパートナーズ、Cox Exponential、Headline ASIA Ventures、千葉道場ファンド、a16z's scoutのエンジェル投資家を引受先とするシードラウンドで、総額580万ドル(約9億円)の資金調達を実施した。

InfiniMindは、大量の映像データをビジネス活用可能な構造化データへ変換するAIプラットフォームの構築を目的としている。同社が提供する「TVPulse」は、国内テレビ放送データをマルチモーダル解析し、画像・音声・概念などの観点でAI解析・インデックス化を実現している。開発中のLarge Video Model(LVM)「DeepFrame」は、数日から数ヶ月におよぶ長尺映像を対象に、文脈理解や因果関係の抽出といった高度な解析を行う試みだ。製造など産業現場での活用も進むという。

世の中に流通するデータの約80%は動画だと言われ、企業でもメディア、店舗・工場、ドローン、衛星、防犯カメラ、スマホ撮影など、長尺の映像データが日々増え続けている。一方で、同社によるとその多くは活用されないまま「ダークデータ」となっている。

LLMが主に「Text to Text」、従来のAIが短尺動画の分析を中心としてきたのに対し、同社は創業当初からエンタープライズ用途を見据え、長尺映像の深層理解に特化してきた。

代表取締役カイ アバ氏は、「"See beyond frames" というビジョンの下、我々は映像データの持つ無限の価値を解放することに挑戦してきました。すでにTVPulseで証明した10万時間を超える解析実績は、我々の技術がエンタープライズスケールで機能することの証です。しかし、これは序章に過ぎません。今回の強力な投資家の皆様のご支援を得て、我々は『長尺コンテクスト』というAIの最難関領域に挑み、DeepFrame LVMの開発を加速させます。企業の『暗黙知』を『形式知』に変え、あらゆる産業のオペレーションを革新するインフラとなるべく、チーム一丸となって邁進します」とコメントしている。

同社はこれまで、経産省の生成AI開発支援「GENIAC」第3期をはじめ、GoogleやNVIDIAのスタートアッププログラムに採択されてきた。さらに、日本で2社のみが選ばれたAWS GAIA 2025(Generative AI Accelerator)に選出され、AWS re:Invent 2025では単独セッションも実施している。

調達した資金は、長尺映像の深層理解を目的とした大規模映像基盤モデル「DeepFrame」の研究開発や、エンジニア・ビジネス開発人材の採用強化などに充当する計画だ。

※LLM(大規模言語モデル):膨大なテキストデータを学習し、人間のような文章生成や自然言語処理を行うAIの基盤技術のこと。

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