製造業DXのスカイディスク、生産計画の自動化から経営改革へ

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KEPPLE編集部


国内製造業のDX支援に取り組む株式会社スカイディスクがシリーズCエクステンションラウンドにて、第三者割当増資と融資による約8億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、DG Daiwa Ventures、NCBベンチャーキャピタル、佐銀キャピタル&コンサルティング、ゼンリンフューチャーパートナーズ、肥銀キャピタル、三井住友信託銀行の6社。融資における借入先は、日本政策金融公庫、あおぞら企業投資となった。

属人化していた生産計画のAI自動立案を実現

同社が開発・提供する「最適ワークス」は、生産計画をAIが自動立案する製造業向けのSaaSプロダクトだ。オーダー情報から設備・スタッフの最適な割り当てを導き出し、これまで属人化していた生産計画の自動化を実現。独自開発エンジンにより初期設定の負担を軽減し、導入サポート費は90万円から、月額料金は15万円から利用することができる。

最適ワークス
また、同社は生産管理や最適化領域を中心に、さまざまなニーズに合わせてソリューションを開発・提供し、DX戦略立案からシステム開発・実装までを支援する「DXソリューションスタジオ」も運営する。

2022年4月に正式リリースした最適ワークスは、わずか一年で90件以上の導入が決定している。DXソリューションスタジオと合わせると、現在までに218社、492件のDX支援実績がある。 (2023年3月時点)

同社は、日経新聞社のNEXTユニコーン調査において、2017年から5年連続で名を連ね、経済産業省が選ぶ「行政と連携実績のあるスタートアップ100選」にも選出された。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 内村 安里氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

人手不足と高額なDX導入費用の問題を解決

―― これまで、製造業にはどのような課題がありましたか?

内村氏:製造業の現場では、毎日の生産計画を立てられるノウハウを持った人員が圧倒的に不足しており、対応できるのはベテランの1名だけということも少なくありません。計画の立案は、複雑かつ膨大な時間を要する作業です。

また、このような生産計画ができる国内製造業向けのDXの導入はとても高額な費用がかかり、特に中小企業の場合は手付かずとなっています。大企業でも、まだExcelで運用しているというケースもあり、業務の効率化が進んでいない点が大きな課題です。実際に何千万円もするシステムを導入した企業でも、うまく運用ができていないというケースがあることも当社が調査したアンケートでわかっています。

生産計画は、工場によって設備・働いているスタッフなどそれぞれ状況が異なり、「人の顔」のように全く同じものが存在しません。中小企業も導入できるよう、ニーズに合わせてカスタマイズでき低コストを実現したDXのためのソフトウェア、それが最適ワークスです。

最適ワークス 現場における課題感
―― 最適ワークスを始めようと思ったきっかけを教えてください。

2013年の創業時は、データを収集するIoTデバイスの開発からスタートしました。ハードの企画も手がけていく中で、国内の大手製造業を中心に、スマートファクトリーやインダストリー4.0といった新しい潮流が生まれはじめ、当社もAIを活用したソリューション開発に取り組むようになりました。しかし、ビジネスモデルとしては受託開発からなかなか脱却できず、プロダクトを生み出せないまま経営が厳しい状況に追い込まれていきました。そして、2019年に私が代表に就任し、経営体制を刷新することになりました。

受託開発で売上を伸ばしていくためには、人員も必要になり人月単価を継続的に上げていく必要があります。労働集約型の事業モデルでは大きな事業成長は見込めないと考え、新たなプロダクトの開発を経営改革における至上命題としました。

それまで、製造業のAIではいわゆる画像解析などのご相談を受けることが多かったのですが、たまたま生産計画のDXに関して、ある製造業の企業からお問い合わせをいただいたのをきっかけに調査をはじめ、2020年8月頃から最適ワークスの開発を進めていきました。

最適化AIエンジンを活用した水平展開と海外進出

――調達資金の使途について教えてください。

2025年頃までに、エンジニア・セールス・カスタマーサクセスの採用を強化し、現在の2倍の90名くらいの会社規模にしていきたいと考えています。

これまで以上に、会社のことや最適ワークスについて広く知っていただくために、展示会出展やウェブ露出の強化など積極的なマーケティング活動も行っていきます。

また、今後は他社との協業も増やしていきます。お互いにとって認知促進にもなり、事業サイドでもメリットがあるような提携を強化していきたいと考えています。今年2月に発表した、アスエネ社との業務提携による製造ラインのCO2排出量の精緻な可視化・削減支援は、その第一歩です。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

今後1年で、最適ワークスの導入件数を現在の4倍の360件にすることを目指しています。そして、生産計画により集約される、設備の稼働状況、スタッフ稼働情報、在庫管理、集荷配送など重要なデータを活用し、製造業の経営に活かせるようなより良いソリューションを提供するために、最適ワークスの機能を広げていきます。

また、今ある最適化AIエンジンを活用し、生産計画以外にも社員の研修計画など他領域のスケジューリング課題に対してソリューションを提供するなど、水平展開も考えています。すでに「新人研修スケジュール立案」等、大手企業との有償PoCもスタートしています。

さらに、国内企業の海外工場における生産計画を最適ワークスで進めたいというお話もいただいており、実現していく予定です。これを足掛かりに、将来的には海外での本格展開も視野に入れています。

このように、最適ワークスを軸にしつつ、そこにとどまることなく、今後もどんどん新しいプロダクトやサービスを開発していきます。会社としてはこれからもっとワクワクするフェーズに入っていくと思いますので、新しいことにチャレンジしたいという野心を持った方にご応募いただけたら嬉しいです。

株式会社スカイディスク

スカイディスクは国内製造業のDX支援に取り組む企業。製品名や個数、期限といったオーダー情報から設備・スタッフの最適な割り当て計画(=生産計画)をAIが自動立案するSaaSプロダクト『最適ワークス』を開発・提供する。また、生産管理/最適化領域を中心にさまざまなニーズに合わせてソリューションを提供する『DXソリューションスタジオ』の2つの事業を展開している。

代表者名内村安里
設立日2013年10月1日
住所福岡県福岡市中央区舞鶴2丁目3番6号
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