イーセップ、シリーズAで4.3億円を調達──ナノセラミック分離膜でカーボンニュートラル技術の社会実装を加速

イーセップ、シリーズAで4.3億円を調達──ナノセラミック分離膜でカーボンニュートラル技術の社会実装を加速

xfacebooklinkedInnoteline

ナノセラミック分離膜を活用したカーボンニュートラルプロセスの開発を行うイーセップ株式会社は、マネーフォワードベンチャーパートナーズ(HIRAC FUND2号投資事業有限責任組合)、Niterra 水素の森ファンド(運営:グローバル・ブレイン株式会社)、神戸大学キャピタル、京都キャピタルパートナーズ、ミライドアを引受先とする第三者割当増資で、総額4.3億円の資金調達を実施した。

イーセップは、透過性・分離性能・耐久性に優れたナノセラミック分離膜の設計・開発・販売を行う企業。中核技術はゼオライト膜やシリカ膜を中心とした1ナノメートル以下の微細な孔径を持つ機能性セラミック分離膜で、化学溶剤のリサイクルやe-fuel合成、高効率な有機溶剤処理、水素キャリア分離など多様な分野に展開する。

従来の蒸留や吸着設備に比べて、有機溶剤のリサイクルを大幅に小型化・省エネ化できる点が特徴で、大手化学メーカーから注目を集めており、今後の産業用途の拡大も見込まれる。

代表取締役CEOは澤村健一氏。早稲田大学(応用化学専攻)にて分離膜技術に関する博士号(工学)取得後、大学助手を経て、大手エンジニアリング会社に入社。 その後自身の専門技術であるナノ多孔性セラミック分離膜技術の社会実装を目指し、2013年にイーセップを創業した。

ナノセラミック分離膜技術による高効率カーボンニュートラルプロセス開発は官民から注目されている。世界のゼオライト膜市場規模は、2025年に約9265万米ドルとされ、2035年までに6億7924万米ドルに達すると予測されている。

イーセップは今回の調達資金を通じて、グリーンメタノール合成など新領域での応用も進める。革新的な分離膜技術でカーボンニュートラル社会の実現を目指すとしている。

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

ケップルグループの事業