企業年金制度の導入・設計をサポートするベター・プレイスがシリーズCラウンドにて、第三者割当増資による3億円の資金調達を実施したことを明らかにした。
今回のラウンドでの引受先は、サファイア・キャピタル 、Dual Bridge Capital、iSGSインベストメントワークス、いわぎん未来投資、四国アライアンスキャピタル、ごうぎんキャピタル、セゾン・ベンチャーズの7社、および個人投資家1名。
同社は、福祉医療業界向けの年金基金制度「福祉はぐぐみ企業年金基金(以下:はぐくみ基金」を提供する。はぐくみ基金は、保育や介護などの福祉医療業界向けに2018年に設立された確定給付企業年金基金だ。
老後の資産形成に有効な手段の一つである企業年金制度。一方で、企業年金が導入されている従業員100名未満の企業はわずか16%に留まり、厚生年金被保険者の6割近くが企業年金に加入できていないという。
はぐくみ基金加入者は元本が保証され、積立金は退職時に受け取りができる。年金としての受け取りだけではなく、退職時や育児・介護休業の際にも受け取りが可能だ。はぐくみ基金を中心とした企業年金制度の普及拡大を支援することで、地域格差や企業規模による格差を軽減する。また、従業員の将来への経済的な不安を軽減することで、人手不足が深刻化する福祉医療業界の離職率低下にも貢献するという。
同社は、アリコジャパンやスカンディア生命での勤務経験を持つ森本 新士氏が2011年に設立した。保険業界での勤務を経て独立系の運用会社を設立したのち、福祉医療業界で働く人々が有利に資産形成できる仕組みを提供しようとベター・プレイスを設立した。
基金設立から6年の2024年4月時点で、加入者数約6万7千人、導入法人数は2263社となった。今回の調達資金は、地方銀行との提携などに充当する。
今年の6月には、岩手銀行と業務提携を締結した。続く7月には、企業型確定拠出年金(企業型DC)の販売拡大を目的としてクレディセゾンと業務提携を締結。今後は、運営管理機関として運用を行う企業型確定拠出年金(企業型DC)「DCつみたてプラン」の加入促進も強化するという。
画像はベター・プレイスプレスリリースより