企業年金DXを加速するベター・プレイス、シリーズDで3.7億円調達ーー中小企業の資産形成を支援

企業年金DXを加速するベター・プレイス、シリーズDで3.7億円調達ーー中小企業の資産形成を支援

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企業年金制度の導入支援を手がける株式会社ベター・プレイスは、シリーズDラウンドで総額3.7億円の第三者割当増資を実施した。これにより、累計調達額は約19.1億円となった。

今回のラウンドでは、アセットマネジメントOneおよびレオス・キャピタルワークスのクロスオーバー・ファンドが未上場企業への投資として参画。さらに、パーソルベンチャーパートナーズ、愛知キャピタル株式会社、株式会社ちば興銀キャピタルパートナーズ、株式会社とちぎんキャピタル&コンサルティング、フリーが引受先として名を連ねた。

同社は、確定給付企業年金制度「はぐくみ企業年金」の導入支援を主軸に、企業年金・退職金制度の設計・運用をサポートしている。はぐくみ企業年金は、掛金が1000円単位で設定可能で、最大で給与または役員報酬の20%まで拠出できる。従業員は、退職時や休職時、育児・介護休業時にも給付を受け取ることができ、元本保証がされているため、安心して資産形成を行える。​また、企業側にとっても、社会保険料の軽減や福利厚生の充実による従業員の定着率向上などのメリットがある。設立から約7年で同制度の加入者数は8.8万人、導入法人数は3600社を超える。

代表取締役社長の森本 新士氏は、アリコジャパン(現メットライフ生命)を経て、スカンディア生命保険株式会社にて法人営業に従事。その後、2007年に独立系運用会社を起業するも、資金を集められず自ら設立した会社を離れることとなる。この挫折をバネに、2011年にベター・プレイスを創業。2018年には「はぐくみ企業年金」を設立し、企業年金DXを通じて一般の人々の資産形成をサポートしている。

森本氏は、「みなさまのお力をお借りして、子育て世代と子どもたちが希望を持てる社会の実現を加速すべく、社員一同、ますます力を尽くして参ります。」とコメントしている。(一部抜粋)

日本の中小企業における退職年金制度の導入率は依然として低く、従業員規模30~99人の企業ではわずか16%にとどまっている(厚生労働省調査)。ベター・プレイスは、こうした状況を踏まえ、中小企業で働く人々が「お金の心配なく」「自分らしく働ける」社会の実現を目指している。

調達した資金は、企業年金DXシステム「はぐONE」のアプリ化および機能強化に充当する。これにより、加入者がスマートフォンから簡便に手続きや積立状況の確認が可能となるほか、プッシュ通知機能の追加など、利用者の利便性向上が図られる。

また、ベター・プレイスは全国27社の金融機関と提携し、中小企業への「はぐくみ企業年金」の導入を進めている。今後は、税理士法人との連携も強化し、中小企業における企業年金制度の普及を加速させる方針だ。

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