SNS時代の楽曲プロモーション、インディーズアーティスト活躍の滑走路に

SNS時代の楽曲プロモーション、インディーズアーティスト活躍の滑走路に

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KEPPLE編集部


アーティストとインフルエンサーのマッチングサービス「minc」を運営する株式会社BabyJamがプレシリーズAラウンドにて、第三者割当増資による1.2億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、NESベンチャーキャピタル、セレス、山口キャピタル、WONDERTAINER FUNDの4社。

今回の資金調達により、サービス利用者の増加や海外展開を目指す。

アーティストとインフルエンサーをつなぐ

mincは、音楽アーティストとインフルエンサーのマッチングサービスだ。インディーズアーティストが楽曲を利用した動画投稿をインフルエンサーに依頼し、投稿してもらうことで楽曲のメディア露出を高めることができる。

mincイメージ
自宅でレコーディングを行うアーティストも増える中、アーティストの楽曲プロモーションを支援する形だ。

2022年6月に「Meme」としてリリース後、今回の資金調達の発表と合わせてブランド名を「minc」へと変更した。mincに登録するインフルエンサーは約4000人、登録アーティストは約1000組に上り、これまでに実施されたプロモーションは2000件を超える。

今回の資金調達に際して、代表取締役 田村 亮二氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

インディーズアーティストの可能性  

―― インディーズアーティストの市場が拡大する背景について教えてください。

田村氏:これまで、活躍するアーティストのほとんどはメジャーレーベルに所属するアーティストでしたが、近年ではインディーズアーティストが目覚ましい成長を遂げています。デジタル技術の進歩やSNSの普及により、自宅で音楽制作やレコーディング、楽曲の配信ができるようになったことが大きな理由だと思います。

インディーズアーティストの数は増えており、世界では約6100万人存在すると言われています。インディーズアーティストの市場は、世界中にメジャーレーベルを持つ企業の売り上げにも引けを取らない規模にまで拡大しています。

インディーズアーティストが増える一方で、これまで事務所が行っていた楽曲のプロモーションについては、課題を抱えるアーティストも多い状況です。

―― 具体的には、どのような課題があるのでしょうか?

多くは、効果的なプロモーションの方法が分からないという課題を抱えています。近年では、チャートにランクインするような楽曲の多くが、TikTokをきっかけに流行しています。テレビドラマや映画に採用される以外にも、楽曲のプロモーション方法が多様化しているため、アーティストが自分たちに適したプロモーションを考えなければいけないんです。

TikTokを利用したプロモーションに関心が高まる中で、どのようにインフルエンサーに依頼をすればいいかもわかりません。事務所を介して依頼するにも、インディーズアーティストにとっては多額の費用となることもあります。SNS上で、インフルエンサーに直接DM(ダイレクトメッセージ)をして依頼することも、あまり効果的とは言えません。

アーティストとインフルエンサーをつなぐ

―― mincの特徴やプロモーションの事例について教えてください。

インディーズアーティストは、楽曲をTikTokなどのSNS上で露出できるメリットがあります。また、楽曲を使用した動画投稿で報酬を得ることができる点は、まだフォロワーが数万人のインフルエンサーにとっては新たな収益源になります。

さらに、価格交渉や条件設定もアプリ内で簡単に行えるため、安心で使いやすく、高い評価をいただいております。

mincイメージ
プロモーションの成功事例として、20万円程度の予算で6人ほどのインフルエンサーにプロモーションを依頼したケースがあります。mincでプロモーションを依頼するまで、TikTok上で楽曲を使用した動画が一つもなかったにも関わらず、インフルエンサーの動画投稿により約8000以上の動画が投稿され、大きな影響を与えました。TikTokの急上昇ランキングでも上位にランクインし、音楽ストリーミングサービスなどから収益を得る機会も広がることで、次の楽曲制作にもつながります。

スタートアップスカウト

―― どのようなきっかけから、mincの開発を始めたのでしょうか?

元々は自分自身が大学卒業までの約10年間、兄に憧れて音楽バンドの活動をしており、その過程で多くの人がバンドを辞めていくのを目にしていました。当初はそれほど深く考えなかったのですが、バンドとして人気もあった兄が、突然バンド活動を辞めたことに大きな影響を受けました。

馴染みのファンが毎回参加してくれるライブの繰り返しだけでは、新規のファン獲得につながらず、規模が拡大しません。音楽活動の傍ら、アーティストがファン獲得の方法を地道に勉強することも難しいです。アーティストが手軽にプロモーションできるサービスの必要性を感じたことをきっかけに、BabyJamを起業しました。

創業当初の1年ほどは、山口県で活動していました。想定していた資金調達も実現せず、mincの着想はありながらも開発には至らず、会社を存続させるために、ウェブサイトやアプリの受託開発を中心に活動していました。

ちょうどその頃、知り合いの経営者に会う目的で東京に行く機会がありました。その際に、東京での出資交渉や他の業界関係者とも会う機会が続き、プロダクト開発に必要なエンジニアなど、mincの構想に協力してくれる人たちも集まるきっかけとなりました。サービスに関する有益なアドバイスも得られ、順調に開発を進め、2022年6月のリリースに至りました。

世界を超えたプロモーションへ

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

プロモーション事例を増やし、登録アーティストを増やしながら、海外展開をしていく目的で資金調達を行いました。

アーティストがこうしたマッチングサービスを選ぶ際、重要視するのは成功事例や登録アーティストの数です。アーティストの数を増やすために、日本だけでなく、早急に海外市場への進出が必要と考えています。特に、成長が著しい韓国を中心としたアジア圏へ展開し、アジアのアーティストと日本のインフルエンサーのマッチングなど、アジア圏でのプロモーションサービスとしての認知を高めていきます。

海外展開も通じて、1年後には1.5万人のアーティスト、4万人程度のインフルエンサーの登録が目標です。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

アーティストの獲得や海外展開に加えて、mincに登録するアーティストに向けたインセンティブの強化と、継続率を高める取り組みも行います。具体的には、今冬に主催する予定の音楽フェスの出演や、提携するメディアへの出演機会を与えるなど、アーティストにとって魅力的なサービスにしていきます。

目指しているのは、すべてのインディーズアーティストがステップアップのために利用するサービスです。我々はプロモーションに大きな強みを持っていますが、才能あるインディーズアーティストを世に送り出せるよう、プロモーションに限定せず幅広く取り組んでいきたいと思います。


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