6月29日、国内最大級のスタートアップカンファレンス IVS2023 KYOTO 内で、ピッチコンテスト「IVS2023 LAUNCHPAD KYOTO」が開催され、においで尿と便を検知する排泄検知センサー「Helppad」を提供する株式会社aba が優勝した。
次世代スタートアップのためのピッチコンテストとして、これまで数多くの急成長企業を生み出してきた「IVS LAUNCHPAD」。17年目を迎える今回、過去最多となる約400社の中から選考を勝ち抜いた14社が登壇した。多くの観客が会場、そしてパブリックビューイングで注目する中、16名の特別審査員の審査の末、株式会社abaが優勝を手にした。また、観客の投票によって決定されるオーディエンス賞も獲得した。
超高齢化社会を迎える日本において、介護事業者の労働環境の改善は急務だ。同社が提供する「Helppad」はベッドの上にマットをひくだけで、においから尿と便を検知することができ、適切なタイミングのおむつ交換で介護者の負担を軽減する。「中身を見ずにおむつを変えたい」という介護従事者の一言から開発を志し、7年をかけ300人5000件以上のデータを取得して、精度を高めてきた。既に国内外から多数の予約が入っており、ユーザーからの高い期待感がうかがえる。今後は、尿と便を検知するのみに留まらず、病気の傾向を検知するなど事業展開を目指していく。
準優勝には、債権管理・督促回収を自動化・効率化する「Lectoプラットフォーム」を提供するLecto株式会社が入賞した。
優勝 :株式会社aba
においで尿と便を検知する排泄検知センサー「Helppad」を提供する株式会社aba
準優勝:Lecto株式会社
債権管理・督促回収を自動化・効率化する「Lectoプラットフォーム」を提供するLecto株式会社
また、次点およびオーディエンス賞は以下のとおり。
第3位:株式会社Poetics
第4位:SecureNavi株式会社
第5位:テープス株式会社
オーディエンス賞
においで尿と便を検知する排泄検知センサー「Helppad」を提供する株式会社aba
今回の IVS LAUNCHPAD では、幅広いさまざまな領域のスタートアップが選出されるとともに、登壇者のダイバーシティもこれまでと比較して高かった。また、社会問題の解決を目指すスタートアップが多く見られたことも印象的であった。各社ともそれぞれの業界の課題を深く捉えており、審査員からは高い評価を受けた。
IVS LAUNCHPAD は、これまで通算5000社以上のスタートアップがエントリー。「スタートアップの登竜門」と呼ばれ、数多くの登壇企業がその後の急成長を果たしてきた。今回登壇した各スタートアップのこれからの成長に注目したい。