8.2億円調達の株式会社シコメルフードテックが先導する、飲食業界のDX

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KEPPLE編集部

仕込み問題解決アプリ「シコメル」を運営する株式会社シコメルフードテック がシリーズBラウンドにて、第三者割当増資による8.2億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、Headline Asia、SIG Asia Investment, LLP、株式会社ICMG Partners、アグリビジネス投資育成株式会社、株式会社Plan・Do・See、他個人投資家1名。

調達した資金は、さらなる成長に向けた組織体制の強化や物流管理システムの改修、商品在庫管理システムの構築、「シコメル」の機能拡充、マーケティング資金などに充て、さらに資金調達の引受先企業との協業も進めていくという。

仕込み作業の外部化を「あたりまえ」のことに

飲食店がシコメルを使えば、手間や時間がかかる仕込み済み食材の製造を外部化できる。商品の発注をアプリで完結でき、人材不足解消や労働環境の改善、在庫管理の効率化など、さまざまな課題が解決できる。食品工場と飲食事業者を仕込み済み商品を通してつなげるプラットフォームの機能を持つ。

シコメールフードテックは、単なる飲食店と工場のマッチングサービスではない。飲食店のレシピにもとづいて最適な工場に製造を依頼し、試作から完成、商品販売までのプロセスを一貫して手掛ける。シコメルを通じて受発注と商品の発送も行っている。

アプリ内の「マイストア」では、自店舗のレシピを元にオーダーメイドで味を再現した店舗専用の仕込み済み商品を発注できる。また、2022年2月からスタートした「シコメルストア」では、全17ジャンルの中から今すぐ使える有名店・有名シェフ監修の仕込み済み商品を発注でき、自店舗のメニュー拡充に活用することが可能だ。

サービス紹介資料
2020年10⽉より「シコメル」をスタートし、これまでにアプリダウンロード数は1.6万を突破した。登録店舗数も2,700店以上、提携⼯場も109に拡⼤し、飲⾷店と⼯場の仕込み済み商品のプラットフォームとして成⻑している。(データは2022年9⽉1⽇時点)。2024年度中に登録店舗数2万店を目指す。

シコメールフードテックが注目を集める点は大きく3つある。ひとつ目は飲⾷業界における⼈⼿不⾜や固定費の高さ、⾷材ロスなどの課題を仕込みから解決するビジネスモデルが業界にとって⾰新的であること。ふたつ目は「シコメル」利⽤後の定着率が⾼いこと。みっつ目は仕込み作業の外部化のニーズは飲⾷店だけではなく、宿泊施設、病院、介護施設など⾷事を提供する施設からもニーズが⾼く、今後も導⼊先の拡⼤が⾒込まれることで投資家から注目を集めている。

実際にシコメルを導入した飲食店では、仕込み食材の利用により店舗での仕込みをほぼしなくなくなったことで、人件費率が20%から12%に削減されたケースがある。また、店舗での調理がほぼ無くなったため、キッチンの省スペース化が実現し、家賃率が20%から3%に下がったケースも報告されている。コロナ禍では飲食店は営業自粛などを余儀なくされる時期があった。一方で、デリバリー市場が拡大したため、ゴーストレストラン(※)への仕込み済み食材の提供が一番多く伸びたという。

(※)実店舗を持たず、厨房のみの店舗で作った料理を、デリバリーする飲食業態。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO ⻄原直良氏に、創業のきっかけや今後の展望について詳しく話を伺った。

サービス紹介資料

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飲食業界に欠かせないインフラに育てたい

―― シコメルを始めようと思ったきっかけを教えてください。

西原氏:飲食業界はコロナ禍以前からずっと高い固定費や低い利益率、すぐに赤字に陥ってしまうビジネス構造でした。私自身、工場・飲食店の両サイドから飲食業界に携わってきましたが、この20年間、全くと言っていいほど効率化されてきませんでした。

今ではようやくスマートレジやモバイルオーダーなど、DXが少しずつ進んできているものの、厨房など裏側にあたる部分は基本的にほとんどアナログのままです。未だに、紙の請求書を送り合っているのが現実です。

飲食店はご存知の通り、基本的に長時間労働・過重労働の世界です。それに伴って飲食業界を離れる人も多く人手不足に陥り、年々採用コストが上昇しています。そしてさらに利益率が上がらない構造になってしまっています。私が飲食業界に携わってから20年来、誰もそれに取り組まなかったため、ならば自分でサービスを作ろうと起業を決意しました。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

飲食業界、フードビジネスのインフラになりたいと思っています。飲食店の開業時には、電気やガスの開通と併せて、シコメルアプリをダウンロードすることまでがセットになるくらいの世の中にしたいですね。利益率の高い飲食店を効率的に経営するために必要なものとなり、皆さんがあたりまえのように使うサービスに成長させたいです。

また、飲食店と共同開発した仕込み済み商品は、介護施設や病院などへの提供も始めています。提供した施設からは「本当に料理が美味しくなりました」という声を多くいただいています。病気やアレルギーなどで食事の制限がある方に向けては、飲食店の仕込み済み商品に少しアレンジを加えて制限がある方にも食べてもらえるようなメニューを開発し、食事を提供する機会を獲得していきたいとも考えています。今後は、飲食店だけでなく食にまつわるあらゆる業界にサービスの幅を広げていきたいですね。

株式会社シコメルフードテック

株式会社シコメルフードテックは、飲食店向けの仕込み代行サービス『シコメル』を運営する企業。 『シコメル』は、店で提供するメニューの「仕込み」を発注できるアプリサービス。おすすめのメニューを提案する機能があり、メニュー開発にも役立てることができる。

代表者名西原直良
設立日2019年12月23日
住所東京都渋谷区渋谷2丁目14番13号
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